小学校時代 その13
あの時のひとことのおかげで、
パソコン好きの友達ができた。
そして、プログラミングサイト「S〇ratch」を使って、
アニメやゲームを作成する
ゲームアンドアニメ係を立ち上げた。
活動内容はシンプル。
プログラミングでゲームやアニメを作る。
そして、それを発表する。
ゲームアンドアニメ係以外にも、係はたくさんできた。
そのなかで、ひときわ目立っている係があった。
お笑い係である。
お笑い係の活動内容は、その名の通り、
複数人で短いお笑いショーを作成し、
それを映像編集したものを放課後に公開することだった。
記念すべき最初のショー。
どうやら、整理券のようなものが配られるようだ。
みんな1枚づつ受け取っていた。
自分のことをしていて出遅れた私は、
ある人物に話しかけられる。
K君だった。
後で知ったのだが、お笑い係はK君とその取り巻きが立ち上げた係であった。
その手に握られているものは、
「〇〇 〇〇 様 特別ご招待券」
ご丁寧にフルネーム漢字で書かれていた。
でも、違和感を感じた。
みんながもらっているのは、赤色だったはず...
私の名前が書かれた「招待券」は、水色だった。
そしてやけに丁寧な書かれ方で。
やけに変な笑顔である。
これで違和感を感じないほうが難しいだろう。
帰りの会にて。
K君が大声で「今日お笑い係の発表やりまーす!」とみんなに知らせた。
クラスは大盛りあがりである。
私...は覚えていない。
その後、みんなは空き教室に移動させられた。
空き教室の入り口には、お笑い係の人が立っている。
そして、みんなその人に紙のようなものを渡して入っていっている。
どうやら招待券をあそこで渡すようだ。
私は一番最後だった。
そっと招待券を渡すのだが。
「あ、お前はダメや。」
えっ。
いや、これ。招待券やん。
招待されとるやん。
そう抗議するのだが、
返ってくるのは「ダメ」のみ。
そして何分かその状態が続き、
私が入り口でグダグダしてるのに気づいたのか、
K君がこちらに来た。
でも、彼の口からでた言葉は、
「だから、お前はダメやって。何回も言っとるやろ?」
もう無理。限界。
私は泣き出してしまった。
6年生だというのに、情けない。
後ろにいた担任になんとかなだめてもらい、入場はできた。
できたはいいのだが、内容は覚えていない。
泣いたことしか覚えていない。
最悪である。




