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テーマなし詩集

何世紀 何光年

作者: 歌川 詩季

「光年」って、時間だっけ? 速さだっけ?

 つぎはないの さいしょでさいごだと

 ちかいをたてて でもまたくりかえすんだ

 ねがいの数は 涙の数さ

 天秤(はかり)がいつか かたむけば


 むくわれると信じては 何世紀

 悪い夢と疑って 何光年

 ほんとはほんの 月とメートルだって

 おおげさだよと わらうかもね


 手にはいったらこんなものかって

 贅沢(ぜいたく)な失望ならしてみたい

 手をはなれたらこんなはずじゃって

 安っぽい後悔なんてしたくないけど



 つぎにかける こりないくちびるを

 きつく かんだら 痛みに目がさめるんだ

 ことばの数は いいわけの数

 こころはゆれて かたむくよ


 むくわれずに かなしんで 何世紀

 悪い夢がつづいてく 何光年

 たとえばほんの 秒とセンチもきっと

 ゼロじゃなければ はるか かなた


 手をのばしたら さわれそうなほど

 だいそれた かんちがいが恨めしい

 手をひっこめて 壊れそうなほど

 繊細な想いこそ(もろ)くても強くて

 距離でした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「何世紀 何光年」って、恋の、話だんですね。題名からは想像もつかない、発想の素晴らしい誌です。 物理学の先生の詩では無かったのですね。良かったです。 [気になる点] 無 [一言] あいも変…
[一言] これは「歌」ですよね。多分全部を理解できてはいないと思うのですが、それでもイメージは良く伝わってきます。 丁度良いのでこちらにコメントさせていただきますが、「詩を描こう」で書かれていた書式…
[一言] ほんの数センチ、 わずか数ミリ が絶望的な遠さに思える というのは、 恋に限らず感じる感覚で その距離を詰めるために どれほどの時を要するのか それは確かに「時間」としても はるか彼方だっ…
感想一覧
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