チュパカブラ?良き
--修学旅行、4日目。班別自由行動最終日だ。
今日も元気に進軍していく我が校の生徒達。俺達の班、『オカルト進撃会』もまた今日もこの世界の神秘に挑む為進撃する。
俺は宮島松林……班長兼オカルト進撃会のリーダーである。
「今日はさ!今日は普通に観光したらいいと思うの!!ね!?武!?」
「…良き」
「ほら班長!武もこう言ってるし、今日はショッピングでもしよう!私は家族にお土産買いたい!!」
「……良き」
仏の武に訴えるこの子は班員兼クラスメイト兼オカルト進撃会メンバー、山田さん。
「……もう未知の文明の眠るジャングルとか宇宙人保護区とか飽きたからさ……」
とボヤくのは班員兼進撃会メンバー田中君。
本日はこの4人でお送りします。
「……お土産かぁ。阿久津くんにも何か買ってやらんとな。武」
「良き」
「でしょ?」「そうだろうとも……」
「なら取っておきのスポットがある」
心底嫌そうな顔をした2人の前に俺は島の地図を広げた。そこに印のつけられた箇所は班別自由行動で制覇したこの島のオカルトスポットである。
…まぁ古代文明の眠る密林も宇宙人保護区も拍子抜けの内容だったが……ここは間違いない。オカルト進撃会最後のミッションに相応しい場所だろう。
「今日はチュパカブラを捕獲する」
「……」「……」
「……良き」
--チュパカブラとは!
主に南米にて目撃情報のある未確認生物…つまりUMAである!
家畜などの血を吸い取り殺すという吸血動物。その正体はコヨーテだの生物兵器だのと言われている。
そんな未知の生命体がこのプ・ロフェッショナル島でも目撃されていると言うのだ!!
行かない手はない。
土産は決まった……チュパカブラだ。
「この島の北部に広がる森林地帯及び周辺でチュパカブラによる被害が多発している。俺は可能性は非常に高いと踏んでいるよ」
「いや……どうでもいいから」
「あのさ宮島君。私らずっと付き合ったじゃん?今日で自由行動最後だし……最後くらい私らの……」
「ならば武に決めて貰おう。武」
「良き」
「決まった」
「いやいや。宮島君には俺ら見えてないのかな!?」
「案ずるな。俺は宇宙人すら捕まえた男だ」
「この人話が通じねぇ!!」
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プ・ロフェッショナル島北端、マルミエーノ森林公園。
大自然をそのままの形で残しつつ、人の営みも隣接するこの森林公園は保護区にも指定されている。この森林公園には多種多様な稀少な生物も棲む、まさに大自然の宝……
「この森林公園、一般の立ち入りは禁止されている。中に入れるのは政府の許可を得た者だけだ。ほぼ人の手が加わってないこの森林公園はまさに神秘の眠る場所ということだな?武」
「良き……」
「見ろ。この雄大な自然を……広々した高原の奥に佇む森林の姿。これだけでも来た価値がある。な?武」
「……良き」
「まぁ島の中心から片道6時間もかかるのは不便だが……」
「良き」
「……はぁ、終わった。移動だけで終わったよ私達の自由行動…てかこれホテルに戻る時間間に合うん?」
「心配無用だ山田さん。宿は用意してある」
「……」「……」
「良き。」
俺達が大自然のただ中でこれから向かう秘境を眺めていると、遠くから迫ってきたジープが草原の草を踏み散らかしながら停車した。
「コンニチワ」
中から現地のガイドの男性と眼鏡をかけたパツキンの美女が降りてくる。友好的に握手を求める2人に俺も応える。やはり握手は万国共通の友情のパスポート……
「誰?」
「良き」
「山田さん、田中君、武。紹介しよう。今回森林公園に同行するガイド兼ハンターのポックリ氏と合衆国環境保護庁のメアリー氏だ」
「ハジメマシテ、神秘ヲ追イ求メル日本ノ方。メアリーデス」
「今回このメアリー氏のコネを使って特別にこの自然公園に立ち入らせてもらう」
「ヨロシク」
おいおいみんな。そんな顔で見るなよ。分かってるさ。俺ごときにそんなコネクションがある訳ないって言いたいんだろ?
「知らんだろうが同じ学年に国連事務総長の娘が居てな。チュパカブラを捕獲することを条件に彼女の父に特別に許可を得られるように手を回してもらったのさ」
持つべきものは友。
「今回の名目は自然公園の生態調査だが、我々の目的は別にある」
「チュパカブラガ居ルトスレバ、ココシカネェ。地元ノ奴ラモ家畜ヤペットヲ殺ラレチマッテ参ッテル」
と、勇ましくライフルを構えるポックリ氏。これは頼もしい。この森には危険な生物も多いと言う。
「さぁ……地球最後の秘境に踏み込もうか」
「……良き」
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チュパカブラの生態については諸説あるが、夜行性と思われる。人知れず家畜を襲い朝には屍ができている。
ので、日中は巣で休んでいるのではないか…というのが俺の予想だ。
人の支配するこの星でまだ大自然がそのまま悠々と暮らすこのマルミエーノ森林公園。まだ日が高いというのにその中は薄暗く、しかし木漏れ日の落ちる土は柔らかく。厳しさと美しさと優しさが調和しながら俺達を歓迎していた。
「宮島君、もう帰ろう。私5分で虫に食われまくってる」
「何を言ってる、山田さん。だから虫除けスプレーはあれほど用意しておくようにと言ったではないか」
「聞いてないし」
「オカルトを追求する者がそんな心構えでどうする」
「オカルト追求してないし」
振り向くと山田さんの頭が見たことも無い巨大昆虫に齧られていた。が、致命傷ではないだろう。
「ココラ辺ノ虫ハ毒モ持ッテル。気ヲツケロ」
「早く言ってほしかったな。ガイドさん。食われる前に…」
「先を急ぐぞ」
「突っ込めよ。この巨大昆虫なに?チュパカブラよりUMAだろ」
ガイドのポックリ氏の言う通り。
この森林には危険な生物もたくさんだ。故に未知の生命体が居てもおかしくない。
「チュパカブラなんて居ないって。帰ろう」
「ツチノコも宇宙人も居るんだ。実在する。田中君よ、オカルトを追求する者がそんな心構えで--」
「してない。てか、突っ込めよ。武胡座のままこの悪路を動いてるぞ?こっちのがUMAだろ」
流石武だ。坐禅の姿勢のまま足も動かさずにこの足場の悪い道を進むとは…伊達に立ち上がっているのを見たことがないだけの事はある。
「良き……」
「アッ!見テクダサイ!!」
ここでメアリー氏が何かを発見!
俺達がその指先の指す先に視線を向けると、明らかに見たことの無い足跡が……
「コレハ…」
「まるで人間の手の形のような……これはチュパカブラの足跡では?」
俺の予想に皆が同意。
「いやいや。人かも知らん」
「てかこのガイドは私達を守る為に居るんでしょ?なんで私の頭の虫をやっつけてくれないの!?」
足跡はこの先の森の奥へ続いている……
「コノ先ニ巣ガアル。奴ラハ水辺ヲ好ム」
「どこ情報ですか?ガイドさん。虫の顎がいよいよ側頭部を削りだしたんですけど?」
「オバアチャンガ言ッテタ」
「行キマショウ」
「良き……」
足跡の大きさ、歩幅から見て四足歩行の中型哺乳類に間違いない。そしてこの形…俺の胸は自然と高鳴る。
宇宙人を解剖して俺のオカルト道はついに頂きに至ったと思っていたが…やはり神秘はそこら辺に埋まっている!
「アソコ!!」
「え?」
メアリー氏が遠くの木々の影を指さして叫んだ。田中君が思わず自分の股間を見たがそれどころでは無い!!
--そこには逃げるようにこちらに背を向けて去っていく人間のような緑色の影が……
「あれ……やっぱり人間よね?痛い。噛まれてる。臭い」
「あれ……河童--」
「行くぞ!!あれこそがチュパカブラだっ!!」
「良き」
二本足で立っていたような気もするがチュパカブラは二足歩行かもしれない。熊だってクララだって立つんだ。チュパカブラが立っても不思議ではない!
「良き」
武が信じられないスピードで疾走?する。俺達も取り残されないように後を続く。
チュパカブラの残した足跡は柔らかい地面に確かに刻まれ道標になる。
「逃がすな!!撃て!!ポックリ氏!!」
「待ッテクダサイ!!生キタママ持チ帰ラナイト……ッ」
「ヨウヤク見ツケタゾ…俺ノ地元ヲ荒ラシヤガッテ……ッ!!」
「痛ただただ!!死ぬ!!こいつ私を殺そうとしてる!?ねぇ!?この虫取って!!いやーーっ!!脳が吸われる!!」
ポックリ氏が向けた銃口の前にメアリー氏が立ち塞がる。
害獣を駆逐したい男と未知の生命体を探求したい女と害虫に食われる女……
その間にもずんずん逃げていくチュパカブラを追って俺は走る。
オカルトへの探求心のなせる技……
悪路にも関わらず恐るべきスピードで森を突っ走るチュパカブラに俺が追いつきかけた!
背中には苔の生えた甲羅…手には水かき。
どうも河童に見えるがチュパカブラだろう。この際どうでもいい!!
「捕まえ--」
その甲羅に手をかけようとしたその時!!
「ぎゃあああっ!?」
「良き」
突然頭上から伸びてきた植物の蔓が俺の首に巻きついて俺を吊り上げた!仏の武が見守る中で追いついてきたみんながその光景に戦慄する。
「コイツハ…人喰イプラントダッ!!」
ひ、人喰いプラントだと…?
「食人植物ト言ワレルコノ森ノ固有種デス!!」
『ミギャーーッ!!』
大木のような姿に触手のように伸びる蔦…ぶっとい体?の中央には縦に裂けた口を開いて叫ぶ鬼のような顔があった。
これが植物だって?トリコかよ。ミギャーーッって言ったぞ?
「宮島サァァン!!」
「ヨセ!アイツニ捕マッタラモウ助カラネェ!!」
「良き……」
あれ?
「あ、それよりチュパカブラ逃げてる」
「そんなことより虫!!」
全く助ける努力も見せずに彼らはチュパカブラの方を……
「……済マネェ…俺ラハチュパカブラヲ追ウ」
……あれ?
「ゴメンナサイッ!!」
彼らはそのまま駆け出した。見下ろす俺の見送りを受けながら……
あれ!?
「おぉぉぉぉおいっ!?」
『ミギャーーーーッ!!!!』
*******************
「こちら森林レスキュー隊、目的地点に到着」
『了解』
--修学旅行4日目。自由行動最終日に私達浅野姉妹は真っ暗な森林の頭上に居た……
ホテルに戻った私達は、自由行動中にマルミエーノ森林公園で宮島松林君が行方不明になったとの一報を受ける。
我が校内保守警備同好会……
我が校の生徒のピンチを黙って見ていることはできません!!
「いやふざけんな!!何時だと思ってんだ!?てか何しに来たんだ私らはこの島に!!なぁ!姉さんよ!?」
救助隊のヘリコプターから見下ろすマルミエーノ森林公園は完全に夜の闇に落ちて真っ暗な海原のように不気味な威容を見せつける。
が、行く。
「行かねーよ!!一人で行け!!」
今回レスキューに同行するのは私、浅野詩音と妹美夜、引率の葛城先生。
「……勘弁してくれ。先生お腹が痛いんだ」
「しかし気合いの入った姉ちゃんだぜ。生還した連中の話ではここら辺が坊やが襲われた地点だ。ここでいいかい?」
「大丈夫です!」
「おい待てパイロットさんよ!?その言い方まるでお前は行かねーみたいじゃない!?ふざけんなよ!?」
これを渡しておこうと、レスキュー隊から手渡しされたのは抱えるほど大きなマシンガン……
「ここに居るモンスター達はそんなもんでくたばる連中じゃねぇけどな…ないよりマシだ。幸運を祈るぜ」
「待て待て待て!?来いよ!?せめて来いよ!!」
心強い武器を手に私はパラシュートを背負う!
待ってて宮島君……今助ける!!
「行きます!!」
「逝かねぇよ!?」
「すまない……トイレはどこかに……」
「グッドラック」
葛城先生の手を引いて私はヘリから飛び降りた。手錠に引っ張られて美夜が遅れて落ちてくる。
眼下の樹海が地面に開いた口みたいに私達を迎え撃つ……
ものすごい風圧でまともに目も開けない中で私はパラシュートを……
……あれ?
「あれ?どうやって開くの?」
*******************
--どのくらい落ちたんだろ……
木々に体を裂かれながら痛みに顔をしかめつつ降下した私達は奇跡的に生きてた。私の隣で葛城先生が犬神家、美夜の体は捻くれてたけど……
私達の落ちた場所は奇跡的に地面が柔らかかったのかも……着いた手に伝わる水の感触。ぶよぶよしたピンクの地面……
上を見上げたらやたら空が狭まって見えた…というか、巨大な壺の中みたい。
「……姉さん!!パラシュートの使い方知らないなら先に言えよ!?」
「2人とも無事?えっと……それよりここは……」
「それよりじゃねー」
やたら暗い…頭上の月光も遥か遠く……私達は一面毒々しいピンクに包まれていた。
私、馬鹿じゃないからここに来る前に勉強した。これは……
「大変……これはナラクウツボカズラの捕食袋の中だ!!」
「なんだって……?」
「ここでトイレしていいかな?大きい方なんだけど……」
ナラクウツボカズラとは、この森に生息する固有種で、食人植物の一種。私達は溶解液で満ちた捕食袋の中に落下したみたい。
「早速食われてんじゃん!!貸せ!!」
「まずい……漏れそうだ……くそっ、昨日の刺身か……?」
メガネから溶けだした葛城先生の横で美夜が私からマシンガンをひったくる。
銃口を捕食袋の壁面に押し付けて引き金を引くとパパパパッてすごい音と共に美夜が後ろにずっこけた。
と、同時に袋にいくつかの穴が空いて自重に耐えきれなくなった捕食袋がそのまま穴を広げるようにビリビリ破れていった。
脱出。
「はぁ……流石美夜…間一髪だったよ。お姉ちゃん、死ぬかと思った」
「ふざけんな1人で死ね。ここで死んだら三途の川の渡し賃姉さんに出してもらうぞ?」
「まずい……メガネがないと何も見えない。未来も見えない……」
戯言を垂れ流す救助隊3人。私はその中で真っ先に不穏な気配に囲まれている事に気づく。
『ゴルバルァァ!!』『ケーーッ!!ケーーッ!!』『クルルルルル…』
鬱蒼としげる木々の隙間から虎視眈々とこちらを狙う視線と声……それに遅れて目を光らせた獣達がゾロゾロ出てきた。
「……」「……。「……」
人くらいの大きさのカエルとか、骨と皮だけみたいな痩躯で爛々と目を光らせるオオカミみたいなのとか、やたら凶暴そうな顔をしたフクロウとか……
「……いや、なんなんこの森。ドラえもんの魔界大冒険かよ」
「くっ…すまない。出そうだ。私の糞便を大自然の足しに……」
「糞便どころか私らそのものが大自然の足しになるぞ!?莉子先生よぉ!?」
美夜の怒号に反応したか、獣達が一斉に私達に飛びかかってきた!
「きゃーーっ!?」
「きゃーじゃねぇよ!!」
すかさず火を噴く美夜のマシンガン!夜闇に散る火花が照らす獣達が次々に弾丸に倒れていく。
「きゃーーーっ!!」
「何しに来たんだよ姉さん!!」
無理。何この森、怖。こんな森焼き払ってしまってください。
「おらおらおらおら!!蜂の巣になりやがれ!!あははははっ!!私つえーーっ!!」
だんだんハイになってくる妹と、とうとううずくまってしまう葛城先生。マシンガンを乱射する美夜の振動で手錠が手首に食い込む。痛い。
「美夜!美夜!!こんな危険なところで宮島君は生きてるんでしょうか!?いいえ!」
「ふざけんな。あんたが行くって言ったんでしょうが……って、あわーーーっ!?」
「美夜!?」
「何事かね!メガネがないから何も……うわぁぁっ!!」
突然背後から襲ってきた何者かに美夜と葛城先生が持ってかれた!!
暗い視界にも慣れてきた私の目にその怪物がはっきり映る。
「それは……人喰いプラントだっ!」
「ふざけんなっ!!なんで植物が人喰うんだ!!人のいない森で!!離せこらっ!!」
天を衝くような巨木から生えた蔓が美夜と葛城先生を捕まえている。マシンガンは美夜の手の中……私にはどうすることもでき……
そう、美夜が吊るされたということは私も手錠で引っ張られて……
「きゃーーーーっ!!!!」
母なる大地から足が離れて私達は遥か高くに吊るされる。目の前では怪物の口が私達を歓迎してた。
「美夜!!美夜ぉぉっ!?マシンガン!!マシンガン!!」
「弾切れた」
「美夜!?なんで残弾考えずに撃っちゃったの!?昔からそういうとこが抜けてるよね!?」
「やかましいっ!あっ!!」
美夜が声を上げたその時、捕らえた獲物をあんぐり開けた大口がウェルカム。為す術なく葛城先生が人喰いプラントに呑み込まれた。
「葛城先生ぇぇ!!」
「うわぁぁぁぁっ!!!!ヤバい!!ヤバいぞぉ!私はまだフカヒレを食べてない!!まだ死ねない!!うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!姉さん何とか--」
『オェッ!!』
目の前の絶望に涙すら浮かんだその時、人喰いプラントが苦しげに嘔吐きながら口の中のものを吐き出した。臭い。
ポロリと地面に向かって落ちていく葛城先生。ついでに胃の中?のものも一緒に吐き出す。
あまりの吐き気なのか私達を捕まえてた蔓も緩んで落ちた。
「ぎゃっ!!」
「ぐげっ!!…あ?姉さん見ろ!」
頭から地面に落ちた私の目の前には倒れる葛城先生…と、見慣れた制服の男子。
「宮島く…くっさ!?え?臭い!?」
「おぇっ」
あまりの臭さに吐く美夜。その隣で葛城先生が呟いた。
「……すまない。出ちゃった」
うわぁ……
口の中で脱糞された人喰いプラントさん。余程堪えたのか雄叫びを上げながら私達に背を向けて逃走。
あまりの臭さか私達を狙っていた獣達も獲物と見なすことを辞めて逃走。
……植物なのに動くんだ。
「……ね、姉さん……私ら生きてる…生きてるよ?」
「よかった、よかったよホント!!早く帰ろう!!目的は達成した!!こんなとこ早く……うぎゃぁぁぁぁぁぁっ!?!?」
「やかましいなさっきから!!なに--ぎゃああああ!?」
妹の前で取り乱すことなんて滅多にないお姉ちゃんだけど、流石に悲鳴をあげずにはいられなかった……
私達の目の前にイチモツがぶら下がってたから……
しかも、緑。
下の毛も生えてないつんつるてんの下半身(緑)が私達の目と鼻の先にあった……
『?』
「うぎゃあああああああああああっ!?」
「うわぁぁああああああああああっ!?」
度重なる精神的、肉体的ダメージに追い討ちをかけるその猥褻物に美夜が大絶叫と共にマシンガンを振り上げた。
弾がない?のんのん。マシンガンは鈍器にもなるのです。
弾のないマシンガンのストックが目の前のタマを直撃。タマ無しとなった緑の何かが『きゅんっ』って言って倒れた。
「うわぁぁぁぁぁぁっ!!!!美夜ぉぉぉ!?タマが……タマが潰れたトマトにぃぃ!?」
「ぎゃあああああああああああああああああああああっ!?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ莉子せんせぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!?!?」
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
「ぶるはぁるぁだはははははあああああああああああ☆&@☆_f♂!?!!」
「うふるばくはな、びぎぇぇぬのぁぁぁ!!$⇐@#*¥¥/!?!?」




