魔法が使えない!?
「次はこっちを片付けないとな」
昨日レティシアが帰った後ひたすら魔法陣の暗記に集中した甲斐あって完全に覚えたが
「あれ?これ暗記した後どうすれば良いんだ」
大問題が発生した。
「暗記した後の事聞いてなかった……」
村長も俺がここまで早く魔法陣を暗記するとは考えていなかったのだろう。なら聞きに行かないといけないのだが。
「わざわざ聞きにいく必要はないよ⭐️」
約一週間と2日ぶりに語尾に星が付いていそうなハイテンションな幼い声が、俺以外だれもいないはずの家に響いた。
「困ったときにヒーローみたいに登場ロリ神だよ⭐️」
もう自分からロリ神と名乗りだしたか、開き直ったのか?だが今俺はツッコミより優先しないといけないことがある。
「ロ~リ~神~お前よくもはめやがったな」
ロリ神のフリルが大量に着いた洋服の胸倉を両手でがしっと掴む。
「あああの時は悪かったわよ、私もちょっと魔が差しただけなの」
俺に胸倉を掴まれて空中に足をブラブラさせていたロリ神は露骨に目をそらした。
「ふーんそうかならレティシアの家の方向に謝れ、俺はともかくレティシアはお前のイタズラでキスをするはめになったんだぞ?」
不慮とはいえ好きでもない人にキスをされるのはたまったものではない。
「……ごめんなさい……」
俺が手を放すとロリ神はレティシアの家に向かってペコリと頭を下げた。
いや方角分かるのかよ。もうロリ神に頼れば俺、必死になって熊を倒さなくてよかったんじゃないのかと思ってきた。
「それは良いとして!」
深々と頭を下げていたロリ神はガバッと勢いよく顔を上げた。
「いや良くない、で今日はなに用で?」
ロリ神だったら用がなくても来そうだけど。
「話聞いてなかったでしょ……龍之介、魔法の使い方がわからないんでしょ。特別に教えて上げる⭐️」
ロリ神が教えてくれるのか、神じゃないか本当に神だけど。
「とは言っても教えたところで龍之介は魔法を扱えないけどね⭐️」
ん?
「えっともう一度言ってくれる?」
「だーからー龍之介は魔法が扱えません、無魔法の『インパクト』もね⭐️」
くらっとしたまさか『インパクト』すら使えないのか。
「理由教えてくれる?」
「理由は簡単⭐️この世界の人じゃないから⭐️
元々この世界の人は獣人、人族関係なくある特殊な器官……魔造器官マギリスがあって形とかはないから知ってる人はいないけどもはや心臓が動くのと同じような当たり前さよ⭐️
でそもそも魔法ってのは詠唱でも無詠唱でもマギリスから詠唱や魔法陣で実際に起きる寸前になった魔法に最終調整を加えてGOサインを出すのよ⭐️そうね……プラレールを例えに使ってみようかしら⭐️今回は魔方陣のほうで説明するわ⭐️『インパクト』が使えると必死に覚えた龍之介の苦労は無駄にしないわよ⭐️
車両はまぁ実際にいろいろな現象を起こす魔法の核ね、これは中央にあった魔方陣のことだわ⭐️これを動かすにはレール、中央の魔方陣の周りにあった魔方陣がこれに該当するわ⭐️を置いて電池はもちろん魔力、これでいつでも動くようになるのだけどこれだと細かい調整が出来ないわ⭐️そこでマギリス、モーターの回転数なんかをきめてしっかり対象まで動くようになったら後は対象めがけてGOサイン出すだけ。終わり⭐️」
例えが分かりやすいのか分かりにくいのかよくわからない例えにしたなロリ神
「つまり俺には別世界の住民だったからマギリスがない。でマギリスがないとレール、電池、車両が揃っていても最終調整が出来ないから効果がないわけか」
「効果がないどころか最悪、周りの術式や込められていた魔力が暴走を起こして本体の暴発で死ぬわ⭐️しかも龍之介の場合、核やレールの構築が出来きても発射ボタンも担っている肝心のマギリスが存在しないから確実に暴発するわね⭐️魔力だけは大量にあるから攻撃魔法が記憶されている魔道具を使えば撃つことは出来るわよ⭐️まったく拡張性もない上にアホみたいに高いしかさばるし応用もきかないから、それこそマジックボックスでもない限り実戦で使えたものでもない、諦めなさいってことね⭐️」
あれだけ必死に覚えたのが使えないって酷すぎないか。
ガックリと膝をつく。
「ロリ神それ俺が転生する前からわかってたんじゃないのか?そのマギリスを追加で付けたりとかまさか……」
ロリ神が答えなくても、もうなんとなくロリ神の言葉の予想がついた。
「知ってたよ⭐️で付けようかなーと思っていたら付ける前に転生させちゃった⭐️」
やっぱりか!!
ロリ神の頭をはたきたい衝動に駆られたが堪える。
「マギリスって後付け出来ないのよね⭐️最重要だった身体能力とか上げたわけだし見た目も若干若くしたんだからチャラってことで良いよね⭐️?」
心の中では良くねーよ!と叫んでいたが転生前の身体能力が据え置かれていたらドーラグリズリーに殺されていたからもうチャラで良いや。そう考えないと残念な気持ちしか残らなそうだ




