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銃の基本動作

「さっき使っていたもので説明しないのか?」


それはごもっともなのだがあれは俺が色々改造してる。レティシアにある程度の原理を教えるだけならこっちのほうが都合が良い。


「うーんそれでも良いけどあれは俺がほぼ1から作ったもので構造が複雑だし特殊だから説明するのが大変なんだ。その点こっちのほうがレティシアが疑問に思っていることについて説明しやすい」


「あれはリュウノスケが作ったのか……それにしてもいつそんな物をもってきていたんだ?」


レティシアの発言が俺の耳に突き刺さると同時に冷や汗が流れた。


思えば俺は一切自分が転生者だとかを言っていないわけでスキルのことなんかももちろん話していない。これは今言っておいたほうがいいのか!?でもそれを話したところでメリットがないどころかこの世界に『転生者は絶対に殺せ』みたいな決まりがあったりしたらレティシアに速攻殺される。どうにかしてごまかせないか


「……とは思っても人には隠したい事情の1つや2つぐらいあるだろうからな。しつこく詮索するつもりもない。それにリュウノスケ、目がひっきりなしに泳いでいて何か隠してる事がバレバレだぞ」


言われて始めて気づいた自分は平静を装って真っ直ぐ地面を見ていると思っているのだがそうではなかったようだ。癖って本当に無意識でなんだな。


「そうしてくれると助かるよ。このどこから取り出したのかもいつか詳しく話す。で説明するけどまずはこれより先に見せないといけないものがある」


そう言うと俺は一旦、三八式歩兵銃を近くの気に立て掛け、新たに38年式実包を弾丸と薬莢を別々に召喚して弾丸のほうをレティシアの手に乗せた。


「この先端が丸まった頭が尖った円柱の金属の塊がさっきカヌレを殺したものになるだけど使われる金属とかは沢山のバリエーションがある。この金属の塊が飛んでカヌレに当たった」


「だが龍之介は魔法を使っていないのだろう?どうやって飛ばしたんだ?」


説明を聴きながら弾丸を太陽に透かしてみたりしていたレティシアは不思議そうな顔をした。


「その秘密はこっちの部品にある」


レティシアの手に今度は薬莢を乗せる。


「それは薬莢と呼ばれるもので容器になっている。逆さまにしてみて」


「こうか?」


言われたとおりに薬莢を逆さまにしたレティシアの手にこい茶色をした粉状のものが小さな山を築いた。


「それが何かわかる?別に触っても大丈夫だから」


「これは……砂か?」


手で粉をつまんでパラパラとこすっていたレティシアは難しい顔をしながら答える。


「砂ではないよ、それは火薬……火がつくと爆発するものだ。細かく言うと無煙火薬。弾丸はこの火薬が爆発したときの勢いと発生した膨らもうとする力を利用して飛ばしている。で薬莢はその火薬の入れ物なんだけど火薬はもちろん火が着かないと爆発しない」


小さめのボタン電池のようなものを一つ召喚する。


「だからこれが薬莢の底に入っている、これは雷管と呼ばれていて衝撃を加えると小さな爆発を起こして火花を散らす。このときの火花が火薬に引火して火薬を爆発させている。これを全て合わせたものを実包と呼ばれている。じゃあ予備知識はこれぐらいで次は本題であるこっちの説明をしよう」


木に立て掛けておいた38式歩兵銃をレティシアに見せる。


「これが実包を撃つための道具で銃と呼ばれている」


片手で38歩兵銃を持ち腰から魔改造18cを一挺引き抜きグリップ内マガジンをリリースする。手が塞がっているのでリリースだけしてホルスターに戻すときにマガジンを抜き取る。


「大体の銃にはマガジンと呼ばれる実包を入れておくための着脱式の箱が付いているんだけどこの銃は固定された状態で付いてる」


「そのマガジン?着脱できるようになっていると固定されているものより何か良いことがるのか?」


「いいことは色々あるけど特にマガジンが付いていれば交換が早くなる。マガジンをボトッっと落として新しいマガジンを入れるだけだからね。クリップだといちいちボルトを解放してからクリップで装填するから少し時間がかかってしまう」


「ボルト?」


まだ俺はレティシアにボルトの説明をしていないことに気づき、マガジンを魔改造18cにつけ直す。


「まだボルトの説明はしてなかった。ボルトはこの取っ手のついた棒のことで取っ手のことはボルトハンドルって呼ばれてる。これを後ろに引くと」


ボルトハンドルを持ちロックを解除して後ろに引きボルトを後退させる。


「こんな感じに中に入っている実包が上がってくる。ボルトを元の位置に戻すときに実包が一発、薬室……実包を爆発させる部屋に送られて中に組み込まれている雷管を打つための針、撃針がある程度下がったところで固定されていつでも撃てるようになる」

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