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モノクロのアオハル  作者: 雨宮 桜桃
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第二章 過去の話(2)

 翌日お昼休みになると先生が俺を職員室へと呼び出した。

俺は先生の勧められるまま椅子につき話を聞いた。

「昨日お前たちが帰ったあと松田に話を聞いたんだが、あいつはお前に脅されて仕方なくやったと言っていたぞ。断ると殴られると思ったから、と」

それを聞いて俺は頭の中が真っ白になった。

まず何より俺は松田に叫ぶように言ったこともないし脅したこともない。

俺が無言で黙っていると先生はそう続けてきた。

「お前空手やってるしガタイも他のやつよりいいだろ。普段から殴ったりしてて向こうは怖かったんじゃないのか」

確かに俺は空手をやっていたし、同じ学校で同じ道場に通っているやつよりはタッパもあった。

けど俺は道場のルールで道場以外の場所で人を殴ったり、蹴ったりしてはいけないというのがあったからこれまで殴り合いなどはしたことがない。

なのになぜか俺がすごく悪者になって話が進んでいた。

俺がこれまで誰かを殴ったりはしたことがないといっても声をかける時に肩を叩いたりするのとかが向こうからしたら痛くて攻撃されたような気分になったんじゃないのか、と、こんな調子で最後まで俺のせいだというのは変わらず、去り際に放課後お母さん呼んで話をするからとだけ伝えられた。

この後のことはあまり覚えていない。

授業が終わり教室で待っていると母親と先生が入ってきて今回の一件について話をして、先生に母親と謝りそして家に帰った。

その後、松田はクラスの他のグループに入り俺と関わることは無くなった。

俺は松田が自分が助かるために売られたんだと思って数日は落ち込んだがそんなことは他の4人と遊んだりしてるうちに気にならなくなっていた。

夏休みに入り、この頃から陸上部は完全に行かなくなっていて俺は暇を持て余していた。

でも週に2.3回はグループの数人と遊びに行ったりしてなんだかんだ休みを充実させていた。

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