7-13
離れた場所からセトたちの様子を見ていたジュンたちは、トーラが去ったことに胸をなでおろした。
「いや、本当に助かったよ~」
「でも、ジュン。なんで撃ったのよ!」
「だってさ、あのタイミングでモンスターが来るなんて思わなかったんだよ!」
レーザー砲を破壊した後、ジュンたちはセトの元に戻ろうとしていた。しかし、セトとトーラの激闘で人だかりができており、進むことができない。仕方なく、高台に上って状況を見守ることにした。
セトが倒れたのを目の当たりにし、3人も驚きを隠せなかった。セトの実力は認めざるを得ないが、トーラの圧倒的な強さはそれを凌駕していた。ジュンたちにもわかった。この男は、今絶対に戦ってはいけない相手だ、と。
様子を見ていた3人の頭上に、鳥のようなモンスターが飛来した。ジュンは反射的に銃を撃ち、その場をしのぐ。しかし、偶然にもその弾がトーラの腕をかすめ、傷を負わせる結果となってしまう。
「結果的には助かったけど…トーラに目をつけられちゃったな…」
「それより、このカード、どうするの?」
ジュンの足元に落ちていたカード。それは、トーラが渡してきたものだ。このカードを使えば、街中でひときわ目立つ高い塔――ローデンのいる場所に入れるという。
その塔は特殊なバリアで守られており、これまで強行突破は不可能だった。カードがあればバリアを通過できるとトーラは告げた。しかも、3人まで同時に入れるらしい。
「もらったものを使わない理由はないね」
「ちょっと待って。それ、本気で言ってるの?つまり、ローデンに挑むってことよ?」
ウェンディは念を押すようにジュンとルイーザに確認した。
「ごめんね、ウェンディ。けど、私たちは本気よ」
「逃げることはできる。でも、それじゃまたレーザー砲がリフィリア王国を狙うかもしれない。この状況を変えるにはローデンを倒すしかないわ」
ルイーザの決意に続けて、ジュンも静かにうなずく。
「僕たちは一度ローデンに負けてる。でも、だからって逃げるのは違うと思う。戦わなければ、未来へのチャンスを失うだけだよ。今こそ挑むべきだ」
2人の覚悟は揺るぎない。ウェンディはその気持ちを汲み取り、ため息をつきながら微笑んだ。
「まあ、どうせ止めても無駄よね。あなたたちの性格はわかってるわ。仕方ない、最後まで付き合うわよ。回復役がいないと困るでしょ?」
「ウェンディ…ありがとう!」
こうして、3人はトーラから託されたカードを手に、ローデンとの決戦へと向かう決意を固めた。
戦い、そして勝利し、リフィリア王国の平和を守る。その思いを胸に、彼らはローデンが待つ塔へと歩みを進めるのだった。




