表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【20章】目指すは始まりの異界!探検隊ルイーザと不思議な物語  作者: 旅立 マス
6章番外編 決戦を前に
PR
82/203

2

「忠告は聞きますよ。」


「ふん。」


そう言い残し、ギガロはローデンの前から姿を消した。


静けさを取り戻した部屋で、ローデンは独り考えた。


「なぜでしょうね。舟堀タワーで戦ったあの二人のことが頭をよぎるのは……。妙に嫌な予感がします。」


あの時、徹底的に叩きのめしたはずだ。戦力としてはもはや機能しないほどに。

だが、ファランを倒した相手が“ルイーザ探検隊”と聞いた時、内心驚きを隠せなかった。


「油断などしませんよ。少なくともギガロ、あなたのようにはね。」


ローデンはギガロに対して複雑な感情を抱いていた。組織の幹部としては自分が先輩だ。だが、世界改変という大仕事を成し遂げたギガロの功績は計り知れない。彼は幹部の中でもいずれトップに君臨するだろう。それがローデンには面白くない。


このままでは、いずれ頭を下げる立場になりかねない。だが、そんな感情に振り回されるのは愚かだ。まずは自分の任務を成し遂げることが最優先。


今回のリフィリア王国における作戦は、本来ギガロの部下が担当していた。しかしその失敗を受け、尻拭いをすることでギガロに恩を売る。それがローデンの狙いだった。


舟堀タワーの戦いではクルールに完膚なきまでに叩きのめされ、さらにレーザー砲も破壊されるという手痛い結果に終わった。だが別の場所で進行中のレーザー砲製作計画がある。いずれそれを完成させ、リフィリア王国を壊滅させれば功績はすべて自分のものになる。


「計画に狂いはない。ここに現れるのはおそらくセト騎士団長だろう。彼さえ排除すれば問題はない。」


そう自分に言い聞かせるものの、胸の奥のモヤモヤは消えなかった。

ローデンは頭を抱えたが、その正体を突き止めることはできなかった。


その時、部下が慌ただしく部屋に駆け込んでくる。


「報告します!リフィリア王国の騎士団とギルドの者たちが、ここに攻め込んできています!」


「なるほど……。ファランが敗れたことで、奴らが街への進入を果たしたというわけか。」


だが、ローデンは焦らなかった。ここは難攻不落の要塞。そう簡単に陥落するものではない。それに兵器はまもなく完成する。完成さえすれば、発射するだけで勝利は確実だ。


「だが、万が一に備えるのも悪くないか……。」


ローデンが思案していると、別の人物が部屋に入ってきた。


「よぉ。大変そうだな。オレ様が出張ってやってもいいんだぜ?」


その男は痩せた大柄な体格で、身長は軽く2メートルを超えていそうだった。

彼を味方につけるのがローデンの任務の一つであり、それはすでに達成済みだった。


「まだここにいたのですか。例の場所に向かってくれて構いませんよ。今回は出番はありませんので。」


「そうかい。それなら俺は何もしないぜ。」


「ええ、それで結構です。さっさと行ってください。」


そう言い放ち、ローデンは男を部屋から追い出した。


「初めから全力を出すべきかもしれませんね……。」


ローデンは部下に向けて命じた。


「この要塞を死守しろ。そして、例の兵器を急いで完成させるのだ。」


「承知しました!」

部下は一礼し、急ぎ部屋を出ていく。


ローデンは静かに拳を握りしめた。


「来るなら来なさい。いかに絶望的な状況か、この私が存分に教えてあげましょう。」


もうすぐ、この街では熾烈な戦いが繰り広げられるだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ