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リフィリア王国の騎士団の宿舎は、ジュンたちが宿泊している宿屋の近くにある。2人はヒロに会うため、騎士団の宿舎を訪れた。
宿舎周辺を歩き、近くにいた兵士に声をかける。
「ヒロの知り合いか。アイツならまだ戻ってないな」
「いつ頃戻るか分かりますか?」
「さあな。最近は遠征任務が多いから」
遠征任務――もしかすると、最近噂になっている行方不明者が続出している任務のことだろうか。
「分かりました。また後日伺います」
2人は騎士団の宿舎を後にした。帰り道、ルイーザが口を開く。
「ヒロ君が戻ってこないって……」
「まだそうと決まったわけじゃないが、確かに気になるな」
多くの兵士やギルド関係者が行方不明になっているという状況。ヒロがその中にいる可能性を考えると、不安を感じざるを得ない。
「普通に考えたら、その人たちを捕らえて奴隷にして何かさせているんでしょうね」
「そうだろうな。きっと舟堀タワーで作ってた兵器よりも、もっと強力な何かを作らせているんだろう」
「そうなると、この国が敵の次の標的になるのも時間の問題ね」
ルイーザの推測にジュンも同意するが、苦笑いを浮かべながら肩をすくめた。
「心配なのは分かるけど、僕らが受けられるクエストじゃないし、今はこの国の騎士団やギルドを信じるしかないだろう」
情報がない以上、手の出しようがないのだ。どこに行けばいいのかすら分からない。せめて敵のアジトの場所だけでも分かれば偵察くらいはできるが……。
もどかしい気持ちを抱えつつ、2人は宿に戻ることにした。
宿屋に戻ると、女将さんが困ったような顔で座り込んでいるのが目に入った。
「参ったわね……おや、あんたたち、戻ってきたのかい」
「うん。それより、何か困ったことが?」
ジュンが尋ねると、女将さんはため息をつきながら話し始めた。
「ええ、イーストキャッスル平原の向こうの街に友達がいるんだけど、どうやらその街から出られないらしいのよ。心配でね」
街から出られない?この国では特定の地域への立ち入りや移動を禁止するような規則はないはずだ。
「この国ではそんな禁止令はなかったはずだよね」
「ってことは……その街の近くが危険ってこと?」
ジュンの言葉にルイーザが考え込む。そして、はっと気づいたように口を開いた。
「もしかして、その近くに敵のアジトがあるんじゃない?」
「確かに。アジトがあるなら、それは危険だね。だから街から出るのを禁止している説明もつく」
推測を終えた2人は顔を見合わせた後、意を決したようにうなずいた。
「行ってみるか」
「え?」
突然の提案にルイーザが目を丸くする。
「だって、クエストは受けられなくても、街の様子を見に行くくらいなら自由だろう?それに、気になるんだろ?」
ジュンは微笑みながら続けた。
「国の未来が心配なんだろう?それに、この件に関われないことを悔しがってるみたいだしさ」
ジュンの指摘にルイーザは驚いた表情を浮かべたが、すぐに笑みを返した。
「分かったわ。行ってみましょう」
2人は女将さんから街の場所を聞き出し、敵のアジトの可能性を探るために出発することにした。




