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添削後
ジュンはティムにヒロのことを相談した。
「この戦いにリフィリア王国の人たちが関与していたなんて……」
「それに、彼とギルドが送り込もうとしているタルテン鉱山の存在が気になってね……」
ジュンの言葉にティムは眉をひそめる。
「本当にそこでは資源の採掘をしているのかどうか……ゲームやドラマなら、こういう時って大抵、何か陰謀が絡んでるものだよな。それが現実に起きてるとしたら……」
ジュンの考えにティムも重くうなずく。
「とにかく、真相を確かめるためにタルテン鉱山に行きたいと思うんだけど――」
「いや、それはやめたほうがいい。」
突然、ディンゴが口を挟んだ。
「タルテン鉱山は土地が不安定だ。マルクスから攻めるのは自殺行為に近い。もし攻めるなら、反対側にあるサウスエンドランド第三の都市、ビレア側から行くべきだ。それに、あそこにはリフィリア王国の兵が大勢いる可能性が高い。少人数で偵察に行くのも、わざわざ捕まりに行くようなものだ。」
ディンゴの言葉にジュンは息を飲む。確かに、ルイーザ探検隊だけで行動するのは危険だ。ましてや、ギルドのケンや王国兵のヒロを送り込むのも無謀に思える。
「分かった。確かにビレア側から攻める方が現実的だな。」
「まあ、タルテン鉱山を攻める準備には、そう時間はかからないだろうよ。」
ディンゴがそう言った瞬間、ティムの元に慌ただしく駆け込んでくる兵士がいた。
「報告します!ビレアの陥落に成功しました!」
「そうか、成功したか。」
兵士の報告にティムが冷静に応じる。だが、その場にいたジュンやディンゴたちは驚きに目を見開いた。
「いつの間に……そんな戦略を?」
「ビレアの防備が手薄なのは分かっていたからね。軍の大半をマルクスに集中させて、敵を油断させた。結果、ビレアはあっさりと陥落したんだ。」
ティムの言葉にディンゴは感心したように腕を組む。
「やるじゃねえか。だが、タルテン鉱山は複雑な地形だろ?その問題はどうするんだ?」
ディンゴの指摘にティムは微笑み、地図を広げた。




