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リフィリア王国

世界改変により、ジュンたちの世界の舟堀の街の隣に突然現れた王国。

この世界改変が起きてからというもの、ギルドのトップの裏切りや謎の組織による襲撃事件など、さまざまな混乱があったが、ようやく落ち着きを取り戻しつつあった。


ヒロは今、リフィリア王国の騎士団の一員として日々を過ごしている。


「はい、今日の訓練はここまで!」

「お疲れ様でした!」


普段の生活は、訓練と城下町の見回りが中心だ。ヒロにとって、この生活はすっかり日常となっていた。


「おう、ヒロ。この生活にはもう慣れたか?」

先輩の兵士が、訓練を終えたヒロに声をかける。


「はい、おかげさまで」

「大したもんだな。最近は訓練が厳しくなって、すぐに辞める奴も多いのに、お前はよく続いてるよ」


先輩兵士は感心したように言うが、ヒロは淡々と答えた。


「世界がこんな状況ですからね。生きていくには何かしら職をつけないと、どうしようもないですし」

「お前はしっかりしてるな。だが、そういう考えの奴ばかりじゃないんだよ。ましてや、ついこの間のことがあってからはなおさらだ」


先輩兵士の言う「ついこの間のこと」とは、鶴小島での戦いのことだ。

あの戦いで騎士団のトップである騎士団長が行方不明となり、騎士団の弱体化が懸念されていた。そのため、急遽騎士団の強化が必要とされているのだ。


「騎士団が弱体化している状況で、よく残ってくれたな」

「自分は行き場がなかっただけです。それに、この世界を知るには、どこかに所属した方が便利だと思ったので」

「なるほどな。立派な考えだよ。まあ、頑張れ。お前はまだ若いんだから、いろいろ見て自分の生き方を選べばいい」


「はい」


その時、先輩兵士が何かを思い出したように、一枚の紙をヒロに差し出した。


「先輩、これは?」

「今朝見た任務の募集だ。お前にちょうどいいんじゃないかと思ってな」


紙にはこう書かれていた。


『任務参加者募集!

場所:サウスエンドランド

内容:資源の調査と回収

参加方法:リフィリア王国 騎士団宿舎に集合

※ギルドとの合同任務』


「今のこの国は資源不足でな。定期的に新しい場所を開拓しないとやっていけないんだ。これまでいろんな場所を調査したが、なかなか良い結果が得られなくてな。最近になって、未開拓の地があると聞いて、そこに調査団を派遣することになったんだ」


この世界をもっと知りたい――。そう思っていたヒロにとって、この任務はまさにうってつけだった。


「確かに、今の自分にはぴったりかもしれません」

「だろう? それに実戦経験も積めるだろう。未開拓の地には魔物も数多くいるだろうからな」

「先輩、この任務、参加したいです!」

「そうか。なら、参加してこい」


ヒロはサウスエンドランドの任務に参加するため、騎士団の宿舎へと向かった。

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