表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
146/203

12-7

タコスミの全身が眩い光を放ち、瞬く間にその姿を変えていく。

巨大なトラのような獣――鋭い爪と黄金の瞳が圧倒的な威圧感を放つ存在がそこにいた。


「変身しただと!?」

「ジュン、あいつ…完全に別物になってる!」

ルイーザが鋭い目で相手の姿を観察しながら言う。


タコスミは不敵な笑みを浮かべると、低い唸り声を上げた。

「この姿になれば、俺の力は制限なく発揮できる。他の者を巻き込みたくないから部下を退避させた。それが唯一の配慮だな」


そう言うや否や、タコスミは口を大きく開け、青白い雷の球を吐き出した。

ジュンとルイーザは間一髪でそれを避ける。背後の壁が崩れ落ち、その威力の恐ろしさを見せつけた。


「こいつ、化け物すぎる…」

ジュンは汗を滲ませながら、ルイーザに問いかけた。

「ルイーザ、どうする?策はあるか?」

「無いわね」

「簡単に言うねぇ…」


ルイーザは鋭く言葉を続けた。

「ああいう完全に獣化した相手には、頭で考えるだけ無駄よ。シンプルに力で押し切るしかないわ。ただし、接近戦はダメ。あの爪に触れたら一撃でやられるわよ」


「了解。じゃあ、距離を取って攻める!」

ジュンは即座に拳銃を取り出し、タコスミを牽制するように弾を撃ち込んだ。


弾丸はタコスミの体表に当たり、微かな傷を残す。

「効いているのか?」

「防御力が高いだけ。ダメージは通ってるわよ!」ルイーザが応じる。


だが、タコスミも即座に反撃。再び雷の球を吐き出す。ジュンとルイーザは回避するが、攻撃の激しさに追い詰められていく。


「ちっ、こんなちまちました攻撃…鬱陶しいんだよ!」

タコスミは猛然とジュンに迫り、その巨大な爪を振り下ろした。

ジュンは剣で受け止めようとするが、その力に吹き飛ばされ、壁際まで叩きつけられる。


「ジュン!大丈夫!?」

「なんとか…ってところだな。でも、こいつ、本当にヤバいぞ…」

ジュンが息を整えようとした瞬間、タコスミの追撃が容赦なく襲いかかる。


「これで終わりだ!」

雷を纏った巨大な爪がジュンに迫る。


だが、その瞬間――


「――っ!」

ジュンの剣が眩い光を放ち、まるで自らが生きているかのように動いた。

タコスミの攻撃をカウンターで受け止め、そのまま猛烈な一撃を返す。


「ぐはっ!?」

タコスミの巨体が後方へ大きく吹き飛ばされた。


「え…?今の、何だ…?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ