表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【20章】目指すは始まりの異界!探検隊ルイーザと不思議な物語  作者: 旅立 マス
10章 クリスタルのドラゴン
127/203

10-3

3人は戦闘態勢に入った。

「ルイーザ、一応聞くけど、あのドラゴンのデータがタブレットに載ってたりしない?」

「さっき調べたけど、該当する情報はないわね」

「そうか…だったら、戦いながら対策を考えるしかないな」


クリスタルのドラゴンはジュンたちに気づき、威嚇する。その威圧感は立っているだけで全身が震えるほどだ。

「すごい威嚇よ!本当に財宝を渡したドラゴンと同じ存在なの?」

「まあ、細かいことは後で考えよう。まずは先手を取る!」


ジュンは貫通効果のある拳銃で攻撃を試みた。銃弾はドラゴンの翼に命中するが、ほとんどダメージを与えられた様子はない。動きも鈍らず、反撃の気配すら見せない。

「くそっ、貫通攻撃のはずなのに効いてないな…」

「そりゃそうよ。貫通攻撃は防御力を無視するだけで、弱点を突く攻撃じゃないもの。でも、ノーガードで攻撃を受け止めるなんて、このドラゴン、相当な精神力を持っているわね」


貫通技だけでは限界があるようだ。


「それなら、火の魔法はどうかしら?」

ウェンディが火の魔法を放つ。しかし、クリスタルのドラゴンは翼を広げ、その一撃を風圧で吹き返してきた。

「なにこれ!?私の魔法をそのまま跳ね返してきたわ!」

「おそらく、あの翼はただの飾りじゃないわね。火の魔法を跳ね返すだけの力があるなら、物理的にぶつかったらもっと危険だわ…」


ルイーザが冷静に分析する中、ジュンは思いついたようにウェンディに指示を出す。

「なら、あの翼を何とかするしかないな。ウェンディ、防御魔法を僕にかけてくれ」

「えっ、ちょっと待って。あなた、まさか突っ込む気じゃ…?」

「その通りだよ!」

ため息をつきながらも、ウェンディはジュンに防御魔法をかけた。


「助かる!」

そう言うと、ジュンは大型剣を取り出し、クリスタルのドラゴンに向かって一直線に突っ込む。


「やっぱり無茶するわね…」


ジュンはドラゴンの翼を狙って剣を振り下ろした。しかし、ドラゴンも翼で応戦し、ジュンを吹き飛ばした。壁に叩きつけられたジュンは、防御魔法のおかげで致命傷を免れたものの、痛そうに体を起こす。

「いててて…やっぱり硬いな」

「まったく、無茶するんだから!」


しかし、ジュンは手応えを感じたようだ。指をさして、ドラゴンの翼を見せる。

「ルイーザ、ウェンディ、あの傷を見てみろ!」


2人が注目すると、ドラゴンの翼には2つの傷が確認できた。一つは貫通技で付けた浅い傷。そしてもう一つは、さっきの剣で付けた深い傷だ。


「これは…」

「おそらく、あの翼の防御力自体はそこまで高くない。剣みたいに普通の物理攻撃を当てた方が、効く可能性があるぞ!」


ルイーザは考え込んだ後、頷いた。

「なるほどね。それなら戦法を変えるべきね!まずは翼を狙って行きましょう!」

「了解!」


3人はすぐに次の行動を開始した。戦いは、徐々に打開策が見えてきたかのようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ