47/50
「白鳥夢」
道行く人々が皆、白鳥に見える
湖の畔から飛び立つ白鳥に見える
目まぐるしい速さで
フェッテしながら進んでいるようです
俺は最初、白昼夢だと疑っていた
しかしそれらは紛れもなく現実だった
夢のようで夢ではないこの光景は
まさに白鳥夢と喩えましょう
過ぎ行く人々が皆、白鳥に見える
湖の上空を飛び廻る白鳥に見える
目で追いつけない速さで
グラン・フェッテ・アン・トゥールナン?
俺はまたしても、白昼夢だと疑った
しかしそれらは間違えようなく現実だった
嘘のようで本当であるこの光景を
また、白鳥夢と喩えましょう
皆が白鳥なら、俺は誰だ?
皆から疎まれる黒鳥か?
皆が白鳥なら、俺はそうなろう
白鳥となる呪いをかける悪魔でもよかろう
夜にしか元に戻れない皆を眺めて
俺は夜の帳から嘲笑うんだ




