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「ミッキーマウスに乗ろう」


キャリアと名誉があれば

ほぼパンツ一丁な見た目でも愛される貴方に

俺は心の底からなりたいと思っています


俺もパンツ一丁だけでも愛される存在になりたいです

しかし貴方と違い、俺にはキャリアも名誉もありません

俺はクラブのリーダーを務めたことはありませんし

世界中の人々が俺を見たとしてもただの他人です

そんな俺がパンツ一丁で出歩けば手錠をかけられるだけです


それでも貴方は輝かしいキャリアと名誉があることで全てが許される

羨ましい


キャリアと名誉があれば

ほぼパンツ一丁な見た目でも愛される貴方に

俺は心の底からなりたいと思っています


しかし俺はすぐに疑問を抱いてしまったのです

仮に貴方と同じようなキャリアと名誉を積むことが出来て

貴方に倣って俺がパンツ一丁のまま出歩いたとしても

世界中の人々が抱く俺への評価はただの変態というだけで

結局は何も変わることなく手錠をかけられるだけです


それでも貴方は輝かしいキャリアと名誉以外の強みもあることで全てが許される

羨ましい


貴方にあって俺に足りないものは何なのでしょう

仮に俺が映画俳優とテーマパークホストを兼務したとしても何故か勝てる気がせず

ギターもドラムもピアノもこなせるようになったとしてもまだ足りないと思ってしまうのです


だとしたら何か?

耳を大きくすればいいのか?

黄色い犬でも飼えばいいのか?

蒸気船の舵でも取ればいいのか?

指揮者を担えばいい?魔法使いの弟子になればいい?

それでもまだ貴方になれるどころか

近づける気もしない


こうなればもういっそ

俺はいっそ、貴方に乗る


ミッキーマウスを乗り散らして

俺がリーダーだってことを証明してやる

人の体に乗るのは慣れてるんだ

こう見えてね


ミッキーマウスを乗り散らして

俺がリーダーにふさわしいことを誇示し

俺がこの国の王になってみせる

テーマ曲はもう用意してあるのさ


そして飽きたらミニーマウスにも乗ってやる

ドナルド・ダックに乗るのもいい

チップとデールに乗るのも悪くない

グーフィーも視野に入れている

デイジー・ダックには逆に乗られそう


このクラブのリーダーになれたら俺はもはや無敵だ


スティッチだろうがプーさんだろうが

白雪姫だろうがシンデレラだろうが

ピノキオ、ダンボ、アリス、諸々乗ってやる


このクラブのリーダーになれたら俺はもはや無敵だ


そのためにも

まずは服を買ってきます


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