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プロローグ
――深夜2時。
東京のとあるマンションの一室で俺は一人、日課であるスクワットに励んでいた。
腕を後ろに組み、腰と足を上下運動させる。
「96・・・!97・・・!!きゅうじゅう・・・はぁぁあちっっ!!」
何しろ時間だけは無駄に有り余っているのだから、有意義に使わなければ勿体ない。
有意義――と言えるのだろうか。
一高校生である俺がこんな時間まで起きて筋トレをしているのが果たして本当に有意義なのか。
いや、筋トレ自体はすばらしいモノなのだが、何故こんな時間に??
普通ならばとっくに就寝する時間なのだ。
だが、そう、そんな真夜中に高校生が起きてるってことは――
「ひゃあぁぁああああああく!!!!!!!
・・・っし!!今日の筋トレ終了!!」
そう、この俺。
祐樹 相名はひきこもりである。