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第82話

大変遅くなりました。

――――シリアナ帝国艦隊

聯合艦隊、大和の主砲が動き始めた時、帝国艦隊は攻撃準備すらしていなかった。

「提督、敵艦の主砲がこちらに向きつつあります!!」

「艦長、攻撃準備急がせろ。2番艦にもそう伝えろ。準備出来次第、前部主砲を敵巨大艦に合わせろと」

「わかりました。提督」

このやりとりの間に大和の主砲はシリアナ艦隊の戦艦2隻に標準合わせが完了していた。


――――聯合艦隊旗艦大和

「主砲測的ヨシ、発射準備完了!」

「総員そのまま待機、敵に先に撃たせる。大丈夫だ当てられても小破にもならんよ、ハハハッ」

草鹿長官が笑いながら言い、大和艦橋は余裕に満ちていた。この世界に大和の装甲を貫けるのは実際いないに等しかったからだ。

いたとしてもそれは日本の技術提供によって造られた、米国やソ連の艦船ぐらいである。


話を戻してシリアナ艦隊――――

大和の主砲が自分らに向けられているためか1番艦ウォールストーンの艦橋は慌ただしくなっていた。

「急げ、敵の主砲がこちらに向いたからにはいつ撃たれてもおかしくない。敵よりも先に撃ち、せめて敵の主砲を破壊しなくてはならない」

「艦長、何故奴らは撃ってこないんだ?我々を甘く見ているのか?」

「わかりません。ですが提督、まもなく2番艦の準備も完了します。出来次第砲撃を開始します」

一報はすぐに入った。

「2番艦から攻撃準備完了とのことです」

「わかった。提督!」

「よし。砲撃開始だ」

「了解。前部砲撃戦射撃用意!目標敵巨大艦前部大型主砲!撃ち方始め!!」


〔〔〔ドドーン!!!!〕〕〕


「だーん着!初段命中!!」

シリアナ艦隊の砲弾はものの見事に全弾が大和に命中した。しかし、彼らの希望はすぐに裏切られた。

「馬鹿な!全弾命中したはずだ!傷1つ付いてないぞ!?」と提督が発し

「もう一回だ、次弾装填急げ」と艦長が言った

だが、シリアナ艦隊が次の弾を撃つことはなかった。


――――大和

再び戻って大和艦橋。

「一応被害報告せよ。1番及び2番主砲損害ありません。主砲塔が少しへこんだぐらいです」

「そうか、では反撃開始だ。1番及び2番主砲、砲撃開始!!」

その瞬間、大和は轟音とともに左右に揺れた。

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