第70話
――――シリアナ帝国・帝都ベンダ
朝日基地から帝都ベンダまでは徒歩なら1日ほどで行ける距離なのだ。距離にして大体80キロほどである。使節団が日本帝国からの返事を持って帰ってきた。
宮殿の王の間の玉座にはシリアナ帝国皇帝のノートン3世が座っていた。
「皇帝陛下、只今戻りました」
使節団達は皇帝に深々と頭を下げて話しした。
「うむ、どうだった?二ホンとやらの反応は?」
「それが、彼らは我が国と戦争する気です。宣戦布告をすると正式に二ホン政府からの回答ももらって来ました」
「そうか、我が帝国と戦うか・・・果たして外洋から来た国が1週間持つのか?」
そのとき部屋に使節団の1人が入って来て、使節団の1人に耳打ちした。
「・・・・何!?やはりか・・・」
「どうした?」
「いえ、皇帝陛下。実は捕まえた捕虜なんですが二ホン政府との会談で捕虜は返してもらわなくてもよいみたいなことを言われたのでこいつに牢屋に二ホン政府の回答を伝えに行かせたのですがもぬけの殻だったらしく・・・」
「そうか、放っておけばよい」
「よいのですか?陛下」
「奴らが負ければ、いくらでも捕虜は集まる。それでもいいんじゃないのか?」
「わかりました」
「で、二ホンはいつ攻めてくるのだ?やつらの戦力は把握しているのか?」
「それが会談場所は彼らの基地だったのですが、兵器らしきものが何もなくて・・・恐らく宣戦布告後に輸送すると思われ攻撃開始は1週間後、早くても四日ぐらい後と思われます」
「そうか、ならば先制攻撃で奴らの基地を奪ってしまおう。全兵士の招集を明日までに終わらせるよう伝えろ!明日の昼には出発出来るようにするんだ!」
この日の正午から翌日の正午までで帝国各地から帝都に3万の兵が集まった。




