第45話
――――ベルカ・ディンズマルク・王宮
日も落ち真っ暗になった宮殿の庭に20人の影が降り立った。日本陸軍の精鋭部隊である。4班に分かれた彼らは庭にいる見回り兵を次々に麻酔銃で眠らせ誰にも気づかれずに宮殿内に潜入した。
「中佐、全員潜入完了です」
1人の隊員が小声で話した。
「これより作戦開始だ、散開!」
4班はその場に留まり3班は他の部屋の制圧及び見張りの排除、2班は辻内の確保に向かった。そして1班は女王を探しに向かった。
――――陸軍精鋭部隊2班
「山本班長、目標はおそらく地下ではないかと・・・」
「なぜそう思う?」
「こういう城の牢屋っていうのは地下にあるんじゃないんですか?」
「正解だ。総統が言うには目標が幽閉されている牢屋は地下にあるそうだ、行くぞ」
そう説明したのは2班の班長山本大尉である。
しばらく進んでいると、地下へと続く階段を見つけた。階段を下りて行くと幸いなことに見張りがいなかった。さらに奥に進んでいくと1番奥の牢に1人の男がいた。
「辻内大和ですか?」
彼は寝ていたがその呼びかけに目を覚まし返事した。
「あなたたちは?」
「日本帝国陸軍の山本です、我が国の山上弘一総統の命令であなたを助けに来ました」
「閣下の部隊か・・・ありがとう」
2班の全員がツッチーちゃんの閣下という言葉に首を傾げた。閣下とは俺、つまり山上弘一のあだ名である。俺とツッチーちゃんは良くネトゲをしててその時の呼び方である。後にこの呼び合いは俺から直々に話ししてみんな納得した。
――――陸軍精鋭部隊1班
2班がツッチーちゃんを確保していたころ、1班は女王がいる部屋の目の前まで来ていた。
「残っているのはこの部屋だけです、中佐」
「わかった。じゃぁ、0で入るぞ」
「「「了解」」」
「行くぞ。3、2、1、0!!」
バンッとドアが開かれると目の前には衛兵に囲まれた女王が立っていた。
「なんなんですか!?あなたたちは!?」
女王は足をガクガク震わせながら驚きの表情をして言ってきた。
「日本帝国陸軍、山口中佐です。あなたを止めにやってきました」
「日本?あなたたちね?突然横やりを入れてきた国は?いいわ、衛兵!!やっちゃって!!」
その声と同時に衛兵達はバタバタと倒れた。麻酔銃で撃たれて眠ってしまったのだ。
「どうしたのあなたたち?私を・・・・・ぷぎゃ!?」
女王も同じく麻酔銃で撃たれたが、喋っている最中に撃たれたので変な奇声を上げて倒れこんだ。
「よし。全部隊に連絡!女王確保!繰り返す、女王確保!!」
宮殿制圧は30分で終わった。もちろん戦死者・負傷者は1人も出していない。




