第38話
――――ドイツ・ベルリン王宮
軍事同盟が結ばれ、航空機動艦隊日本を出港して4日がたった頃、俺は真一と二人で昔話にはなを咲かせていた。その時だった―――――――
「失礼します。総司令!!」
「おお、坂本か?どうした?」
「総司令、少し御耳を」
「ん?・・・・・・・・・何だと!?わかった」
「どうした?弘一。なんか非常事態でも起こったのか?」
「ちょっと本土でな・・・。聞くが真一、あの霧の向こう側から訪問者が来たことは?」
「無いよ。我々も何隻かあの霧の中に向かわせたんだけど中では無線が全く通じなくて全艦引き返してきたんだ。まさか!?弘一・・・」
「ああ、そのまさかの様だ・・・2日ほど前に艦隊が現れたらしい。しかも艦隊の責任者は俺と会いたがってるらしいから、一旦帰るよ」
「なら、仕方ないな。派遣してくれた艦隊はどうするんだ?」
「そのまま任務に当たってもらうよ。」
「わかった。すまんな弘一」
「俺とお前の仲だろ?気にするな」
そう言って俺は赤城に戻った。
――――遡ること2日前・硫黄島海軍基地
事の発端は1時間前、
「一体どういうことだ!?」
「突然現れたんです!!!」
「突然現れたって、その先にあるのは霧・・・霧の中から現れたってことはやはり霧の中はレーダーに反応しないのか・・・艦隊の数は!?」
「およそ40隻です」
「40隻だと!?艦艇の大きさとかわかるか?」
「少々お待ちください・・・・・・軽空母クラスが2隻、正規空母クラスが2隻。他は全て軽巡洋艦クラスです。艦隊速力およそ30ノット」
「駆逐艦は!?」
「1隻もおりません!!」
「駆逐艦無しで30ノット速いな。空母がいるってことは小規模な航空艦隊か?迎撃に行きたいが航空機は全て整備中で出られないし・・・艦隊は三笠を含めた旧式戦艦ばかりしか、もうこれで行くしかない」
「では?」「三笠に打電!!すぐに国籍不明艦隊を調べさせろ!!艦隊速力15ノットとはちょっと遅いが・・・今はこれしかない!!」
「わかりました」
1時間後、艦隊は出港した。この出港した艦隊は元いた世界でガレオン船の英国艦隊を潰した艦隊である




