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第29話

――――時系列は元に戻り御前会議の1週間後

「坂本君。第2艦隊及び第5艦隊に目的の場所に向かうよう指示しろ」

「実は陛下・・・」

「どうした?まさか予定より準備が遅れているとか?」

「いえ、その逆です」「?」

俺が疑問に思っていると坂本大将がこう切り出した。

「実は予定より三日も早く準備が終わりまして、実は昨日、既に全艦隊出港しました。その中には陛下が必要になるであろうといって造ってくださいました吹雪型駆逐艦30隻・島風型駆逐艦20隻、そして秋月型防空駆逐艦30隻も一緒です。」

「まじか・・・・・・」

「現在、全艦隊全速力で目的地に向かっておりますので早くて5日程で着くかと」「・・・・・」

兵の士気が高すぎてちょっとびっくり・・・


ちなみに第2艦隊の編成は


旗艦・戦艦紀伊とし戦艦扶桑・空母天城・空母葛城・吹雪型30隻・秋月型15隻・兵員輸送艦6隻である。


そして第5艦隊は


旗艦・戦艦近江とし戦艦山城・ミサイル空母赤城・空母信濃・島風型駆逐艦20隻及び秋月型15隻・兵員輸送艦6隻である。


「それから、陛下。急ピッチで進められている利根型防空巡洋艦4隻及び最上型航空巡洋艦4隻の建造、翔鶴型航空母艦5隻の建造ですが現在全て、70%が完了しております。さらに伊吹の改装が終わったという報告が・・・」

「そうか・・・。まだ空いているドックはあるか?」

「はい、まだ大湊・金沢・大阪・佐世保・鹿児島・那覇が開いております」

「ならばその空いているドック全てを使って島風・吹雪・秋月の駆逐艦を大急ぎで造ってくれ、上限は無い。出来るだけ建造してくれ。この国の技術なら駆逐艦ぐらい三日もあれば1隻作れるだろ?」

「はい、可能です。しかも大阪及び佐世保は工廠の自動化が進んでいますのでほぼ1日で出来ます。」

「そこまですごいのか!!ならば米国との戦争開始は1か月後で構わないな」

「大丈夫です。ですが陸軍はどうするんですか?」

「あれ?知らないのか?御前会議が終わってから陸軍は戦車の大量生産及び歩兵の強化訓練で躍起になってるぞ?」

「そうなんですか!?」

「だから海軍も陸軍に負けないよう頑張ってくれ」

「了解しました」

そういうと坂本大将は部屋を後にした。

これから忙しくなりそうだなぁ


―――――米国・総統官邸

日本から帰還した外交官から伝言を聞いた米総統ルーズベルトは大笑いしていた。

「二ホンは死を選んだみたいだな。予定より早く完成したモンタナを太平洋に持ってこさせろ!これをこの前占領し基地を作ったハワイに置いておけば二ホンも降伏をせざるを得ないだろう」

「ですが総統・・・・」外交官たちの声はルーズベルトには聞こえていなかった。ハワイは1か月ほど前にアメリカによって発見され占領されていた。

その時ハワイ諸島を納めていたカメハメハ1世は米兵によって殺された。

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