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第17話

――――ポーツマス日本軍司令部通信室

俺が通信室に入っても誰も敬礼はしてこない。というのも俺が入ったときに大事な連絡・報告があった場合それでさえぎってしまうのも悪いから、させないようにしてる。俺は暇そうな通信兵に

「大和につないでもらえるか?もちろん衛星電話で頼む」

「わかりました。」

この時、日本は偵察衛星だけじゃなく、その他の軍事衛星・通信衛星・気象衛星等々、沢山打ち上げていたため戦闘中を覗いて艦隊間などの交信は意外と衛星通信で行っていた。

「総司令、繋がりました。」

「ありがとう。総司令の山上だ。ロンドンへの艦砲射撃及び航空爆撃は可能か?」


――――英国・ロンドン沖

「大和艦長山田大佐であります。現在、ロンドン沖に待機中であります。指示を下さればすぐにでも攻撃いたします。」

「よろしい。それでは指示を下す、ロンドンに大和及び武蔵による艦砲射撃3斉射の後、航空爆撃、2次攻撃を敢行せよ。なお、陸軍部隊の後退もあるので発砲の指示はこちらで行う。」

「了解しました。」

ガチャリと通信が切られる。衛星通信なので電話です。

「艦長・・・」

山田艦長は一度深呼吸をして、

「武蔵に下命!51cm4連装砲3基、左砲戦用意!大和と統一射撃を行えと!」

「了解」

この時艦隊は北に向いていた。

「次!空母信濃と葛城に下命!第1次攻撃隊及び第2次攻撃隊の発艦準備を開始せよ!装備は爆装で」

「わかりました。」


――――英国・ロンドン市内

総司令からいろんなところ経由で連絡を受けた陸軍3個師団は後退を始めていた。

「急いで後退するんだ!!30分以内に後退しないと大量の砲弾が降ってくるぞ!」

すぐに連絡が付かないので俺は30分後に攻撃を開始すると言っておいたのだ。


「部隊長!敵が後退していきます!」

「俺たちはロンドンを守り切ったのか?」

「おそらく兵糧が尽きたのでしょう。」

「ならいいんだが・・・」

ロンドンの歩兵部隊の部隊長は心なしか思える不安を胸に後退していく敵を見ていた。

「部隊長!追いかけましょう!」

「いや、やめておこう。嫌な予感がするんだ。罠の場合もある。」

歩兵隊はそのままロンドンの守りを続行した。

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