読書/デュ・モーリア 「写真家」 ノート20160809
読書/デュ・モーリア 「写真家」 ノート20160809
デュ・モーリアの短編「写真家」は原稿用紙100枚強で構成される。
ヒロインの侯爵夫人はフランスの外科医(中産階級)の娘が侯爵に嫁いだものだ。子供をもうけて経済的にも恵まれている。ただ夫がビジネスに忙しく不在がちで寂しい思いをしていた。夏の旅行ではリゾート地に子供と一緒にゆくと、夫は送り迎えしてくれたが、一緒に休暇を楽しみはしなかった。侯爵夫人と子供に同行したのが家庭教師で同じホテルに滞在した。そこに家庭教師の弟である写真家が現れ、夫人を誘惑する。ほんの火遊びのつもりの情事だった。夫人は別れを切り出すが、写真家は本気でつきまとう。使用人として雇って欲しいと迫ってきたので断ると、一緒に逃げようといいだした。手切れ金をわたそうとすると、そんなものはいらない、夫にあらいざらいバラしてやると喚き散らした。そこはちょうど岬になっていて、侯爵夫人が写真家を突き落とすには絶好の場所だった。……やがて夫が迎えにきた。安堵する夫人だったが、弟の写真家を殺された姉の家庭教師がゆすってきた。
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マダム・ラ・マルキーズ……ヒロイン。侯爵夫人。
ミス・クレイ……ヒロインの娘2人の家庭教師。弟が写真家。
ムシュー・ポール……写真家。ミスクレイの弟。ストーカー。




