読書/ポオ 『十三時(鐘楼の悪魔)』 ノート20160724
ポオ 『十三時(鐘楼の悪魔)』 ノート20160724
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エドガー・アラン・ポー 『十三時(鐘楼の悪魔)』 森林太郎訳
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Edgar Allan Poe 〝THE DEVIL IN THE BELFRY〟
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郊外には駅もあるのだが市門をくぐると市壁に囲まれたオランダのスピイスブルク市が舞台だ。Googleマップで検索してヒットしないところをみると架空の中世都市なのだろう。とてものどかな町で、市庁舎には立派な時計塔をもった鐘楼があり、時計は正確そのもの、市民はそれをとても誇りにしていた。鐘の管理人は名誉職いた。旅行者である述者「私」が訪れたとき珍騒動が起こる。なんと、道化に化けた悪魔が管理人を張り倒して時計を狂わせてしまったのだ。ラストは町を脱出した「私」が、誰かあの不届き者をやっつけてくれ、と訴えて終わる。詩風でコミカルな掌編小説だ。
以下はプロットだ。
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01 述者が町を訪れる。歴史ある平和な町の描写。
02 悪魔が時計塔を占拠する。何も知らない市民たちは呑気だ。
03 町は大騒ぎ、述者「私」が町を脱出する。
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初出「趣味 六ノ四」1912(大正元)年10月1日




