読書/ポオ 『盗まれた手紙』ノート20160724
読書/ポオ 『盗まれた手紙』ノート20160724
ポオ 『盗まれた手紙』 1844年
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アラン・ポオ『盗まれた手紙』は元祖探偵小説・デュパン三部作の一つで、後世に与えた影響は計り知れない。自分が散見したところでは、クリスティーのポワロ短編「遺言書の謎(遺言書の紛失)」に影響がみられているように思われる。
以下はプロット分解である
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序章
00 口上
01 依頼……探偵と「私」は同居している。知人のG警視総監が依頼。
「皇后の手紙を大臣が盗んで揺すっているので取りかえして欲しい」
02 警視総監の紹介……思い込みの激しい依頼者・総監の人となりを紹介。
03 警視総監の捜査……大臣宅家宅捜索・身体検査。
04 仮説……警視総監、詩人は妄想家で論理的な思考ができないと決めつける。
05 裏動機……探偵は大臣が数学者の系譜をひいている論理的な思考回路を有する人物だとした。
06 仮説崩壊……手紙を発見することができない。
07 動機……大臣は皇后を揺すって立場を上位に置き権力基盤を固めようとした。
08 閃き……地図上の字探遊びで対戦者は細かい字をいってプレーヤーを混乱させる。
09 全容解明……大臣は手紙を目立つ暖炉間飾にかけられた地味な名刺差しに隠していた。
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登場人物
探偵……デュパン
述者……私
依頼者……D警視総監
犯人……G大臣
被害者……貴婦人(ナポレオン三世の皇后と推定される)
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エドガー・アラン・ポオ「盗まれた手紙」(佐々木直次郎 訳『中学生の本棚10/黒猫・モルグ街殺人事件』学習研究社1970年――72-98頁《1頁約800字》より)




