読書/柏原啓佐『モームの文学宇宙』 ノート20160706
読書/柏原啓佐『モームの文学宇宙』 ノート20160706
モーム関連論評/モーム研究家の講義内容を収めた書籍である。
●柏原啓佐
『モームの文学宇宙――仮面に隠された人間観察――』
春風社2003年
まえがき(抜粋)
……「雨」・「レッド」のサプライズ・エンディングを巧みに使った皮肉な逆転劇は、上から押しつられる軍国主義教育に対する反発、価値の転倒の結果生まれてくる、人生の懐疑的な考え方と気分にぴったりである(P2)。……
目次
はじめに……1-4
目次……5-7
第一部 モームの長編小説
『月と六ペンスとモームの情景』……11
『クラドック夫人』とモームの比定的精神の萌芽……50
モームの観た真実――『お菓子とビール』について――……102
『五彩のベール』の面白さ……131
夢と現実――『剃刀の刃』について―……156
『人間の絆』の結末部を巡る諸問題……191
第二部 モームの短編小説とエッセイ
モームのシニシズム……221
S・モームの二つの『手紙』……248
批評家としてのS・モーム――『世界の十大小説』の場合――……280
第三部 英文学の流れのなかで
S・モームとA・ハックスリーの神秘思想観――エルグレコ論――……327
「雨」と短編小説の方法の系譜……352
S・バトラーとS・モームを結ぶ糸……391
文学と科学――『すばらしい新世界』の場合――……411
あとがき……439-442




