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読書/川上弘美 『猫を拾いに』 ノート20160826
川上弘美 『猫を拾いに』 感想文2016/08/26
川上弘美は『先生の鞄』がヒット作。ここに示した作品は、2012年発表の『猫を拾いに』を表題作とした短編集である。
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梗概
近未来SF。関東府というのがあり、ヒロイン「私」は超少子化世代のなかで育った30代女性。小学校から大学まで10人学級で美少女組。学生時代は関東各県から男子が押し寄せてきたというのだが、人口が少ない。30代が四人ばかりいる会社OLの「私」が越してきたのは下町情緒の残る東京の一角。三代続いた名医がいる病院があるところで、下町以外には、広大な森がある。近所に住む福本さんの従妹・福本ダッシュさんと仲良しになった。花火大会の折りに生理痛になると痛み止めの錠剤もくれた。お返しに、森で仔猫を拾って洗い、リボンをつけて、プレゼントにした。(10場面・原稿用紙15枚相当)。
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所見
物悲しい世界観だが、元気いっぱいのヒロインには、未来を感じさせる。
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出典
川上弘美 『猫を拾いに』 マガジン・ハウス2012年




