訳詩/エンゲージリングを君に
訳詩/エンゲージリングを君に
波が磯にぶつかるようにひとの生命も終焉にいざなわれるというもので、一幕、第二幕と舞台はめくるめく前に進んでゆく。とまどう心よ、遮るな。君がゆれるとき、うつろいでしまう誓いなら、それを愛とは呼ばない。だから、僕の心は動かない。僕という小舟が大洋に漂うならば愛は流されざる航路標・北斗星、星までの距離は測ることができても星がいかなるものかは知り得ない。愛は、「とき」にもてあそばれるピエロではなく、唇という花びらが大鎌でなぎ払われるかのように、あわただしい月日が刻んでも、最後の審判がくだるまで、二人片寄せ励ましあって生きる。それが愛というものだ。僕の考えが甘過ぎて勘違いに過ぎないのだとしたら、ポエムなんぞかいちゃいられない。愛のない世界のポエムだなんて!
原作/ William Shakesupeare
“Let me not to the marriage of true minds”
……う、この詩、あまあま。ほどなくホワイトデー。今年もバレンタインデーのチョコレートに毒をいれないでくれた家内に感謝するとともに、むかし年下のポエム青年からホワイトデーのキャンディーを戴いたことを思いだす私がいる。(遠いまなざし)
ノート2014.03.09




