随筆/もう一度妻をおとすレシピ 『冷やした夏野菜スープ』 ノート2014/08/04
冷やした夏野菜スープ
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真夏の夜の夢は素敵だろうなあと、早く寝てみた貴男。それでもって真夜中に起きました。手持ち豚さんじゃなくて、手持ち無沙汰になった貴男は、男の手料理なんかしちゃおうかな、なんて考えたわけです。
冷蔵庫をのぞけば夏野菜。トマトにキュウリ、ナスなんかがあります。早速まな板へ。
トマトのへたのあたりは、包丁でくるりとこすげとり、ぶつ切り。キュウリもナスもぶつ切りにして鍋に放り込んで煮込みます。灰汁をとりつつ、ナスがゆであがったところで火を停めます。その前後あたりで、コンソメ、塩、胡椒をいれてから、しばらく蒸らします。お好みで、ベーコンあるいはソーセージといった肉類を加えるのもいいですね。
さあ、容器にスープを移して、冷蔵庫で冷やしたら、奥方が寝ている寝室に戻りましょう。
そして、二度寝のあとに目覚めた朝。焼きたてのパンをバケットに載せ、カップにスープをだすのです。
「どうしちゃったの、忙しい月曜の朝から? ……それにしても、この夏野菜のスープ、冷えていて美味しいわ」
「スープは冷えていても、君への思いはこの夏と同じで熱いのさ」
――というわけで、本日も貴男の奥方は、イ・チ・コ・ロ♫
END