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じゅんけいさん。  作者: ジョウビタキ子


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報・連・相


報告

連絡

相談



略して

報連相



「お母さんは〜?どこいった?」

「お父さんは何してるの?」



どうして…

どこに行くのかを…

お互いが…お互いに…

言っていかないのかな…?



何度かこのセリフを聞いた時

ガチガチの社会人だった娘は

頭の中に報連相という文字が

浮かび続けていました。



今日の予定を急に告げる父。

分かるよ?お天気の都合もあるからね?


携帯不携帯な母。

分かるよ?置き忘れてるだけだものね?


急に軽トラでどこかへ豪快に走っていく父。

娘の……次の仕事は何かしら?


音もなくふらりと行方をくらませる母。

あ…買い物でしたか。












いーや、ちょっと待って下さいなっ!



「父!報連相って知ってますか?!」

「知ってるよ〜野菜やろ?」


「母!報連相って知ってますか?!」

「ほうれん草。次はほうれん草も畑に植えようか」



その答えが来たら面白いなとは思ってました。

でも違います。

長年連れ添った夫婦ですし、

阿吽の呼吸というやつもあるのでしょう。

でもなんか…

阿も吽も

ない。ないないないない。



正直

どこかに長時間行くなら教えておいて欲しいです。

電話をしたら出て欲しいです。

急なハウス作業には色々準備もしたいですし、

2人同時に消えると娘は何をしたら良いのか分かりません。



「あのね。報告・連絡・相談を略して報連相っていうのよ。どこか行くなら言ってから行って?作業分かってたら早めに言って?報連相はね、大事なのよ!」



「へぇ〜。俺は言ってるぞ?」

「報連相ね。はいはい」



軽い返事。

分かってくれたのか?

どうなんでしょうかね。

まぁ、言えたので少しスッキリしました。








報連相の事を伝えて数ヶ月。



「ちょっと出てくるぞ?」

「買い物に行ってきまーす」



なんか…

娘を伝言板にしだした父と母。



「お父さんは?」

「田んぼ見てくるって」

「あらそう」


「お母さんは?」

「買い物行って、おばあちゃんのとこ」

「そうか」



……なんか違う。

確かに娘にも報連相して欲しかったのだけれど

お互いに伝え合えば良いのでは…?



「お母さんは〜?」

「孫のお迎えー!」

「お迎えか〜」


「お父さんどこ行った?」

「なんか書類出しに行った」

「ああ、あれね」



……

………もういいや。これで。




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