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Astrolibra (アストロリブラ)  作者: 夢想の月
1.小さな少年の物語
2/26

1.取り残された依頼 *

後書きに世界設定の通貨について記載してあります。


長いですが世界観を理解していただくために必要なものとなりますので良ければご覧下さい。


リトは、小さなパン屋の一人息子だ。

と言っても商売は傾きかけていて、出ているパンのほとんどは前日や前々日の残り物。


父は無口な職人肌で、それを支える母が経営を含め様々な雑務をしていた。

母が流行病に倒れてしまい完治したものの予後が悪く、働けなくなってしまったために一気に商売が崩れてしまった。


それでも、朝焼けのパンの香りと小麦の温もりは、彼にとって大の宝物であった。



しかし、宝物を守るにはお金が必要だ。

膨れ上がる借金に立ち退きの通告書。何とかしようと思ったリトは冒険者の登録をし、家の手伝いの合間に街の草むしりや荷物運びをして金を稼ぐようになった。


その日も、冒険者ギルドの掲示板を眺めていた。

足は埃と土にまみれていたが、自分でもできる仕事があれば、見逃す訳には行かない。

「…あれ?」


ふと、隅の紙が目にとまった。


ーーーーーーーーーー


【常設依頼】


依頼名:ドーナツの運搬

内容:ドーナツを購入、または制作し指定の場所に届ける。30個以上推奨。

推奨ランク:B以上

条件:なし

最低報酬:ルブラ3枚

追加報酬:受取人の気分


ーーーーーーーーーー



推奨ランクはあれど、条件はない。

つまり実質のランク制限なし。


「オレ…これなら…」


リトの指先が震える…今までの成功者は、たったの、8人。それでも、指定された品はひとつーードーナツだ。


「ドーナツなら、つくれる……かも」



彼の家はパン屋だ。イーストの扱いには慣れているし、揚げるための油も何とかなる。


問題は材料だ。特に甘味の王様、砂糖と、香り付けの香辛料や果実酒などの贅沢なものは、とてもじゃないが購入できない。


でもーー


「やる、オレやってみるよ」





【世界設定・通貨】


・通貨について

この世界では「ドーナ」が基本的な貨幣単位として使用されています。

1ドーナ=現実で言うところの1円に相当します。


ドーナ貨は以下の種類があります

鉄貨→1ドーナ

銅貨→10ドーナ

大銅貨→100ドーナ

銀貨→1000ドーナ

大銀貨→10000ドーナ

金貨→50000ドーナ

大金貨→100000ドーナ

白金貨→500000ドーナ



・魔石通貨について

魔石通貨は、半透明の円盤型の魔石を加工して作られた特殊通貨であり、物々交換が主流の地域や、超高額取引・魔道契約の際などに使用されます。


魔石通貨には「色による格」が存在しますが、色の格=価値ではありません。

真の価値は、魔石がこれまでに記録してきた情報にあります。


魔石通貨は通貨との両替時に「最低価値」が設定されています。以下が基準です


ルクス→1万ドーナ→薄黄色

セレス→10万ドーナ→青緑色

ルブラ→100万ドーナ→赤紫色

アステリオン→1000万ドーナ→黒色


※格が進化した魔石通貨は、正式な鑑定を受けることで再評価されることがあります。また、アステリオンは10回取引するごとに価値が変動します。

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