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2.返事

嘘でしょ?告白されたの?しかも女の子から?

どう断れば...

「あっあの...」

「気持ちはありがたいんだけど...

私たちは女の子同士でしょ?」

「そうだね」

「最近は女性同士の恋愛も当たり前になってきているよ」

そう言われたら何も言えない

「でも私は貴方のことあんまり知らないし...」

「これから知っていけばいいじゃないか」

何を言っても丸め込まれる。西園寺さんって思ってたより強引だな。

「少し... 少しだけ返事を待って貰ってもいい?」

「いつまでかな?」

「明日には...答えられる...かも?」

「期待しておくよ」

笑顔の彼女に見送られながら私は教室を出た。

その日、私は部活に行かずに帰った。後で怒られるなんていうことはどうでもよかった。







「嘘でしょ...」

家のベットの上で今日のことを思い出していた。私は彼女のことあまり知らないし...そりゃ顔もよく頭もいい女の子に好かれてるっていうのは嬉しいよ?でも女の子同士で付き合うのって周りからはどう思われるのかな。でもそれを理由に西園寺さんと向き合わないってのは...

「あーーーっもういい」

私は結論を下した

「私は西園寺さんとちゃんと向き合おう。」







次の日私は学校に向かった。いつもより2本早い電車に乗り駅から離れた学校へ向かう。教室に一番乗りかと思ったけど西園寺さんはもう来ていた。

「やあ、おはよう」

「おはようございます」

少し気まずい。逆に西園寺さんは気まずくないのだろうか

「あのね、私決めた」

「聞かせて」

「私はまだ貴方のことを全然知らないから恋愛として貴方のことが好きって事は今はないの」

彼女はショックを受けたようだ。

「だけど西園寺さんの好意はとても嬉しかった。だから...」

「だから?」

「だから、貴方は私に夏休みまでの間アプローチをしてもらいたいの。そして夏休み初日に付き合うか決めよう。」

「それは...チャンスをくれるのかい?」

「そう...なるね」

彼女は何らかの決意を固めたようだ

「じゃあこれから君のことを琴葉って呼んでもいいかな?」

「まあ...そのくらいなら」

「好きだよ琴葉、これからよろしく」








5分もしない出来事だったのに私には永遠のように感じられた。だいたい私は普通の高校生活を送りたかったのに。まだ入学してから1ヶ月でこんな事になるなんて。私は声をかけた時のことを後悔した。

まあでも...最後の言葉は...

私はあの言葉を反芻する

「『好きだよ 』 か」

言われて嬉しくないはずがない。だって西園寺さんすごい美人なんだよ?そんな人から好かれてるってだけで自己肯定感上がるし。そもそも恋愛経験あんまりないからそういうのに免疫がないからどうしても照れてしまう。


たった5分のことのせいで1時間目から集中できそうにないなぁ...





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