1-1.世界
「おはよう」
「おは〜」
毎日の朝と同じように、木子はクラスメイトに声をかけて、机に座りました。先生も普段と同じように、テストの内容を説明しています。
授業が終わった後、木子も普段のように、弁当を持って天台に行きました。弁当を開いた瞬間、空がテレビの電波が悪いように、瞬間点滅しました。
「ん?」
木子は空を見て、立ち上がろうとしたとき、突然足元が空になりました。そして感じたのは無重力感でした。頭が真っ白になり、反応できないままです。首を振って、自分と同時に落下する弁当箱を見ると、最初の反応は拾うことです。しかし、その弁当箱はテレビの画面を消すように、消えました。
木子は弁当箱から注意をそらしてから、ようやく気づいたのは、自分と一緒に落ちたのはビルの破片であることでした。この無重力感はただ数秒だけで、その直後には体が地面にぶつけられる振動です。
「アーー」
激しい痛みに、木子は引き裂かれたように咆哮しました。もともと、7階の天台から転落することで生きる可能性はほとんどありません。しかし、木子は生きていて、さらに、痛みを感じています。
お手前にはまだ真っ暗です。しかし、頭に何かついている気がします。両手も何かべたべたしたものを絞めています。木子は力強く手を放し、頭についていたものを引き抜きます。
TBC