6結果はいかに
朝、カーテンから差し込んだ朝日に照らされて、重たい瞼をこすりながら、上半身をゆっくりと起こす。
起きたら元も世界に戻っていることを気にしていたが、どうやら何もなかったようだ。
起こさない様にベッドから出ようとすると、ちょうどアメリアが目を半開きにしながら声をかけてくる。
「旦那様、おはーよございます。今日も…いい天気ですね」
アメリアは布団を体に引き寄せながら、ごしごしと目をこすりながら挨拶をする。
その姿は緩い感じがして、アメリアの新しい可愛い一面が見られて良かったと思えた。
「う……あ、朝か」
アメリアに連れてキルラもゆっくりと目を覚まし、体を起こす。
朝日に銀髪が照らされることにより、輝きを増すのと同時に、整った肢体はとても誘惑的であった。
そんなキルラは俺に見られていることなど気にすることなく、ゆっくりと起きる準備を始め、体を起こしてから微動すらせず、ぽーとしている。
残すはキュンティアだが、ぱっと見たところどこにもいない。
確か夜は俺の上で寝ていたはずだけど、どこにいるんだ?
「あれ? キュンちゃんはどこだろ?」
アメリアも同じことを思っていたようだが、それよりも何か早く着てほしい。
ずっと下着姿のままだと、視線に困る。
「先に起きてどこかに行っているとかじゃないか?」
普段はのんびりしているキュンティアだが、意外と朝は早いのかもしれない。
「それはない。絶対にな」
俺の想像をキルラはすぐに否定する。
「キュンちゃーん。どこかなー」
「ここ。ここにいる」
布団の中を覗き込むと、そこには大きな目を開けたキュンティアがいた。
「キュンちゃんも起きていたんだね」
「うい。みんなと同じぐらいに起きてた。でも……………」
どこか歯切れの悪いキュンティアを見て、アメリアは理解する。
「おーいアメリア。キュンティアも起きていたか?」
「うん。起きているよ。というかなんで旦那様、なんでこっちをみないの?」
「ほらお前たち昨日の夜…………その………あれだろ………」
善吉がごもごも言っているのと同時に、頬を赤く染めているのを見てから自分の今の服装を見てアメリアは察する。
「あー、そうだったね。それならあたし達は着替えているので、朝食の準備をしてもらえるように言って来てもらってもいいかな?」
「それなら今から下に行って朝ごはんの準備をしてもらいに行ってくるよ」
俺はベッドから素早く降りるとすぐに部屋を出た。
アメリアは善吉を見送ると、声を潜めながら質問する。
「ねぇ、二人とも。旦那様の昨日のあれってどう思う?」
「あー、あれか。一緒に夜を過ごすというあれだろ?」
「そうだよ! せっかく気合入れたのにしたのは結局キスだけだよ。なんか物足りないよ」
アメリアが話しているのは昨日の夜の出来事についてである。
三人は浴場に行った時から話し合いをしていたのだが、旦那である善吉はすでに寝てしまっていた為、予定を大幅に変えてしまうことになった。
「でも結局一緒に寝た事は寝た」
布団から声がするように話すキュンティア。
「確かにそうだけど、やっぱり物足りなくないかな」
どこか不満げに話すアメリアを見てキルラが眠たげな声を出す。
「なんだ、欲求不満なのか?」
「んー。まぁ言ってしまえばそうだよ! 不満ですよ!」
よっぽど楽しみにしていたのか、アメリアは布団をパンパンと叩きながら抗議するように言う。
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