3集計完了
「そっち。計数終了終わりました?」
「あ、先輩。こちらは完了しています」
二人はお互いの結果を照らし合わせ今回の結果を伝える。
「私と先輩の数えた分を合わせて十七体いましたので、依頼の数を超えていますね。そうしましたら過剰分を合わせてのこちらが今回の報酬内容になります」
一枚の紙を手渡され書かれている内容を見たが、俺はこの世界の文字は読めないので、困りそうになっていたところ続けて説明が入った。
「今回の依頼は正式なものではありませんでしたが、無事に依頼を完了されたのでここに記載された金額が今回の報酬になりますが、よろしいですか?」
指で示されたところには三桁の数字が書かれていたが、この金額がどれだけのものかが見当がつかない。
「ええっと。それじゃ、これでお願いします」
安くされていたとしても物価も価値も知らないので交渉しようがないので、言われたままの金額を今回は飲むしかない。
「かしこまりました。それともう一つですが、こちらのハンターウルフの素材は何か必要ありますか?」
「いや、要らないですけど、何か役に立ちますか?」
「このハンターウルフの素材で武器や防具などにも利用できますし。いろいろと有効活用も出来ますのでもし使うのであれば…ということで聞いたのですが、その感じだと要らないようですのでこちらも買い取りということで、付け足しておきますね」
さらさらと内容を追加して再度善吉たちに提示する。
もう一度確認をすると多少数字が増えているようだが、これがどれだけ価値が上がったのかが、よく分からなかった。
「問題ないのでこれでお願いします」
「ありがとうございます。それでは、お支払いの準備をしておきますので私達は先に戻っていますね」
受付さんは胸のポケットから小さな羽を取り出して巨大化させてから、その上に乗るとすぐに飛び去ってしまった。
「どうやら、上手くいったようだね」
「そうだな。これも全部みんなのおかげだ。ありがとう」
俺は三人に感謝する。
「これも私達の務めだ。旦那様」
「キルラのいうとおり」
「でもこうして旦那様から言われるとそれはそれであたしは嬉しいよ!」
三人共、嬉しそうに善吉を見つめる。
突然許嫁であることを知った三人に旦那様と呼ばれているが、実感はそれほど無かった。
でもこうしてくれているということは本当に三人にとって俺は旦那様であるらしい。
それならば今回は役に立たなかったけど、出来ることだってあるはずだ。俺はそれを噛みしめるように自分に言い聞かせてから三人と共に戻るのであった。
「それでハンターウルフ倒したのはいいけど、その報酬の高さに気がついていなかったとは、さすが異世界に来たばかりって感じだよな」
総士は首を上下に振って感心するように頷いていた。
「まさか、あの紙に書かれていた金額がそんなに高額だとは思っていなかったんだ。おかげで報酬をもらう時に周りの人達が俺達の報酬の額にざわざわしていたから出るのが大変だったよ」
「でも、いっぱいもらえて良かったじゃないか。………俺なんて気づくまで安い金で働かされていたんだからよ…………」
自嘲気味に話していることから、何かあったのだろう。
「まぁ……な。とりあえず気にすんなよ」
本当に総士ってこの世界ではどういう扱いなのだろうかと気になるが、今は聞かない方がいいだろう。
「でもハンターウルフを討伐したおかげで、家族の分の部屋も借りられる程のお金が手に入ったから助かったんだよ」
「それで三嫁ちゃん達とはとりあえず別部屋になれたんだろ。いまとなっては同じ屋根の下で暮らしているけどさすが最初から同部屋はいろいろと気まずいだろうし。そうだろ?」
「そうだな…………。俺もそう思うぜ。」
俺はこの時総士に合わせて会話をしていたが、あの後にも試練は起こっていたのだ。
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