表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

自分の好みのなろう小説について

作者: yu
掲載日:2021/05/18

なんとなく、自分の好みの文章というものについて考えてみようかと。


自分は原則として読む専で、極々稀に感想を作者さまに投げつけるくらいしかしない人間なので、「書かないくせに、何を偉そうな!」などという苦情は刺さるのでおやめください。


では。

まず、自分がブックマークをつけ、なおかつ星5で評価をつけている作品の共通点から見出してみようと思います。


1.魔法のある世界

2.主人公は最強ではない(ストーリーの展開上、結果的にはほぼほぼ最強、常勝の存在だが、能力の獲得に至るまでの苦労がしっかりと描かれているし、世界全体を見るともう一段階上が存在する)

3.主人公はかなり頭がキレる(勝利のために知恵を絞る、権力争いに巻き込まれても打破できるほど政治に長ける)

4.主人公は敵と戦う理由を明確にしている

5.主人公や主人公に関わる人々が生き方をはっきりと持っていて、その生き様が美しい

6.主人公は孤独でない

7.世界観が綺麗に構築されている(地理的にも歴史的にも齟齬がない、魔法や武術の技術を得るためにルールがある、文化がある)

8.バカな人間が権力者でない、もしくはほとんどない(ちゃんと皮肉がわかって上手い返しができるような人間が王様をやっている)

9.会話文や地の文に違和感がなく、修行パート、会話パート、説明パート、戦闘パートが飽きないバランス感とスピード感で物語が進行する

10.戦闘描写に変な擬音を使っていない


ぐらいでしょうか。いくらか細かく説明します。



-1.魔法のある世界-

魔法というものが上手く描かれた作品は、戦闘シーンがより頭脳戦を含んだものになるので好んでいます。

魔力の管理、魔法の制御力、タイミングの読み合い、ちょっとした機転が利くかどうかで変わる命のやり取り。

そういうものが織り込まれた戦闘に魅力を感じます。

剣だけで戦ってるのも好きですけどね。


あとは、単純に個人として保有できる破壊力の上限が底なしになるとか、個人で完結できるシーンが増えるとか、そういう部分も好きな理由でしょうか。

両足が折れても魔法があれば水が飲めるというのは孤独な森において大きいと思いませんか?そういうことです。物語の幅が広がります。死ににくくなります。



-2.主人公は最強ではない-

苦労しない主人公に魅力はありますか?苦労の中で生まれた処世術とか、覚悟とか、生き様とか、感情の高ぶりとか、そういうものに魅力を感じませんか?

ほぼすべての主人公たちは作者という世界の創造神による豪運をもたらされているとはいえ、さすがに第1話から最強チート主人公になってたら面白くないと思っています。

頭を使わないもの。

知識を集めず、知恵を絞らず、思いつきとノリだけで勝利を収める主人公なら要らないです。それは自分が求めたものではない。

自分が求めるフィクションは、自分が相手よりも弱くても、苦労の末に力を勝ち取り、知恵を絞って小さな可能性にかけて勝利をもぎ取る、そんな主人公の旅路です。

知識チートも神様がくれたチートもなんかやっちゃいました?も要らない。


いや、知識チートは基本的に、知識上のものをその世界で実現するのは困難とされるので、その部分において主人公が努力する分、アリだと感じることもあるのですけどね。

知識の差をもって雑魚狩りするかのような雰囲気があったら読まないです。



-3.主人公はかなり頭がキレる-

自分が権力者に利用されたことに気づかないでのうのうと旅路を進む主人公‥‥みたいなものがいたら興醒めなので、賢くあってほしいのです。

自分が置かれた状況を把握し、打破するための手段を考案し、それを実行するための準備を怠らず、敵を打ち倒して生還する。

それであってほしいのです、主人公という存在は。脳筋はいらん。


あと、政治系のお話が混ざってきて、主人公が上手く貴族的な立場の人と交渉してるシーンとかあるとすごく好きなので、そういう路線があり得るためにも主人公は賢くあってほしいですね。


-4.主人公は敵と戦う理由を明確にしている-

傀儡も、快楽殺人鬼も、脳筋も、主人公であってはいけないと思うのです。

主人公なら何らかの信念を持って生きていてほしいし、その信念の上で生きるために殺してほしい。

ただのクズが主人公なのは苦手です。



-5.主人公や主人公に関わる人々が生き方をはっきりと持っていて、その生き様が美しい-

カッコイイ人が好きってだけです。

粛々と自分の仕事を果たす人、後悔を振り払うために進む人、教えを説き未熟な人間を導く人、威風堂々を体現した生き方をする人‥‥

フィクションですから、いろいろなカッコイイ人はありますが、どういうタイプであってもカッコイイ人が居るとやはり読んでいて盛り上がりますね。

そして、そのような人物が主人公に言葉を伝えて、影響を与えて、主人公が何かしら感化されれば‥‥良いですね。そういうシチュエーション本当に好きです。



-6.主人公は孤独でない-

孤独すぎると他人との人間関係が全く生まれませんからね。単純に物語の厚みが無くて面白くないと思います。

主人公が完全ソロだと物語が進行しづらいのであまりそういうものは無い気もしますが‥‥

まあ、進行しやすくするために登場人物を多くしすぎていて、人間関係が5倍希釈のスポーツドリンクばりに薄いのも面白くないので、ほんと、ある程度でいいんですけど。


他人と触れ合って、影響を与えあって、在り方が変化していく過程の心模様が丁寧に描かれている作品はどんなものでも輝いて見えて、没頭してしまいます。

最初は自分のためだけに戦っていたのが、少しずつ他人のために戦い始めるとか……エモい。そこに至るまでの心の揺れ様もあるとヤバい。

想いの結晶が実るかのような瞬間が本当に好きすぎる。友情とか恋情とかを自覚した瞬間とか。

王道でありきたりだけど、本当に好き。


それに、後から振り返って読んだときに、こんなにハリネズミみたいな刺々しい在り方をしていたのが、ここまで柔らかな態度を取るなんて‥‥泣ける‥‥みたいな気持ちになれます。親とか兄的な目線で見直すのめっちゃ好き。

人と話をして、言葉を貰って育っていく主人公ほど愛しいものは無い。


あと、メタ的な要素でいうと登場人物の言動は作者の言いたいことを代弁してることも多いですよね。

作者が感動した言葉を御老公な人に代弁させて、それを主人公がしみじみと聞いて感化される‥‥なんてシーンを設けることもありますし。

そういうふうに作者が作品を通して読者へ聞かせてみたいと感じた言葉を上手く登場させるためには、ある程度人物が居たほうが良いと思ってます。



-7.世界観が綺麗に構築されている-

これはカッコのところで大方説明済みみたいなところがありますけどね。


一つの世界が描かれたからには、そこに文化が育っていて欲しいと思います。

とりあえず、文化を大きく占めている衣食住だけは細かく設定されていてほしい。

人が人を想像したとき、基本的に裸でなく、痩せてなく、眠っていないこともないはず。

衣食住が揃っていると勝手に思っている読者の想像を補完するため、これは綺麗に描かれていてほしいと思います。


そして、衣食住はどんな世界でもその土地の気候や歴史が反映されているはずです。

だから、地理的にも歴史的にも齟齬は存在してはならないと考えます。こちらは大まかなものでいいと思いますが‥‥

育った文化があるからこそ、世界が鮮明に読者に映るはずです。世界観が綺麗に構築されているなら、読者はそこに没頭できるはずです。


あと、魔法とか戦闘に関わる能力の習得に関するルールに関しては、やはり努力とか修行パートが見たいので厳しい感じであってほしいです。

強さがインフレしすぎて世界消滅寸前とか笑えないですし、白けるので、そういう意味でも厳し目で。



-8.バカな人間が権力者でない、もしくはほとんどない-

これは最近流行りの、無能上司にこき使われて~的な展開が大嫌いというだけです。なんで無能なのに上に立てたん?どうやったん?こんなんに食わすために税を納める何も知らない一般村人たちが可哀想すぎるわ‥‥ってなっちゃうので本当に読めない。



-9.会話文や地の文に違和感がなくバランスが良い-

この「違和感」というものが何なのか3年以上考えても未だに言語化できていないのですが‥‥


一言ずつの会話のキャッチボールをしない、会話だけで物語が進行しない、地の文を良いバランスで織り込みながら物語が進行している、時系列が適切に進み矛盾が無い、くどくどとした表現が無い、地の文が幼さのある言葉遣いをしていない‥‥こういう文章はたいてい気持ちよく読めているように思います。

今までの経験則だと、コミカライズされていると面白くて読めるが小説だと無理だな、と感じた作品は「違和感」がとても強いです。

情景描写が上手く描かれているものほど「違和感がなくバランスが良い」と思えているかもしれません。



-10.戦闘描写に変な擬音を使っていない-

原則として「カンカンキンキン!ズシャッ」みたいな効果音は漫画でしか許されてないと思っているので。歪めたり尖らせたりフォントを変えたりした文字の形で単語の持つ雰囲気を変化させて見せることができますから。

小説だとネタ感が強くなるのでそういう雰囲気を目指したシーン以外は古めの日本語で表したほうが良いんじゃないかと。

競り合うとか、鍔迫り合いとか、火花が散るとか、剣と剣が合わさった瞬間を表す言葉はありますし、擬音と比べたらかなり単語の持つ雰囲気が違いますからね。

重たい雰囲気の言葉を使って、緊迫感をしっかりと伝えてくる文章が至高だと思います。



以上、自分が好む小説を見返して分かった共通点でした。

一部は嫌いを挙げることで好きを示しているものもありますが、概ね説明になったでしょうか?

文章の体裁が項目によって統一されていないので、分かりにくいですが大まかなものが伝われば。


自分としては、感覚的だったり断片的だったりしていた自分の好みというものがはっきりと言語化された感覚があって満足しています。

これに最後まで目を通してくださった方がどれほどいるかは分かりませんが、皆様も一度好きを言語化すると良いと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ