マオ
「 へぇ?
ゼルには姉さん,兄さんが居るんだな 」
ゼリンネル
「 妹が2人と弟も1人居るよ。
弟が〈 マナ 〉で母上も安心してたよ 」
マオ
「 そっか…。
7人姉兄妹弟は多い方なのか? 」
ゼリンネル
「 う〜ん……。
そうだね。
第2妃は6人目を妊娠中って聞くし、第4妃は4人目を妊娠中って聞くからね。
正妃は8人産んでるから1番多いかな 」
マオ
「 子供…多いなぁ…。
妊娠中も入れると25人も居るんだな 」
ゼリンネル
「 そうでもないよ。
病だったり、不慮の事故で亡くなってるからね。
王子だけで5人は亡くなってるよ 」
マオ
「 …………。
病や不慮の事故ってのは怪しいな 」
ゼリンネル
「 そうだね。
本当に病を患って亡くなった王子も居るけど、病は表向きだと思うよ。
不慮の事故も仕組まれてると思うし… 」
マオ
「 ゼル……。
良く無事に育ったな 」
ゼリンネル
「 僕は〈 ノマ 〉だからね。
眼中に入ってないんじゃないのかな? 」
マオ
「 〈 ノマ 〉故に命拾いしてる──って事か。
ゼルに専属執事と専属騎士を付けてもらえないかセロに頼んでみるよ 」
ゼリンネル
「 有り難う、マオ。
いいのかい? 」
マオ
「 頼むのはな。
決めるのはセロだよ 」
ゼリンネル
「 うん。
其でも有り難う 」
マオ
「 長話しちゃったな。
貝殻は戻して、剣術の稽古するぞ 」
ゼリンネル
「 えぇっ!?
貝殻…返すのか? 」
マオ
「 当たり前だろ! 」
ゼリンネル
「 勿体無いなぁ…… 」
マオ
「 勿体無くないよ!
何かに使う為に置いてあるんだろ。
此のまま持ち出すと泥棒だぞ! 」
ゼリンネル
「 唯の貝殻なのにかい? 」
マオ
「 そうだ!
唯の貝殻でも泥棒だよ!
前科付きの王子にはなるなよ! 」
ゼリンネル
「 …………分かったよ 」
マオ
「 何時でも何処でも〈 大陸りく仰こう神しん神しんランビュサダレ 〉が見みておられる──って事ことを忘わすれるなよ。
悪わるい事ことをしたら、善ぜん黒くろ字じ業ごう貯ちょ金きんから−マイナスされるんだからな! 」
ゼリンネル
「 そうなのかい? 」
マオ
「 セロから教おしえてもらったんだ。
人にん間げんは誰だれしも目めには見みえないけど、背せ中なかに前ぜん世せからの善ぜん黒くろ業ごう字じや悪あく赤あか業ごう字じを背せ負おってるんだ。
〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しんランビュサダレ 〉から見みて悪わるい事ことをすると善ぜん黒くろ業ごう字じが減へらされて、悪あく赤あか業ごう字じが加か算さんされる。
〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しんランビュサダレ 〉から見みて善よい事ことをすると悪あく赤あか業ごう字じを減へらしてもらえて、善ぜん黒くろ業ごう字じが加か算さんされるんだ。
大だい事じなポイントは【 〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しんランビュサダレ 〉から見みて 】だから、【 人にん間げんの浅あさはかな人じん知ちで判はん断だんした善よい行おこないの全ぜん部ぶが善ぜん行ぎょうになるとは限かぎらない 】ってのは覚おぼえといた方ほうがいいよ 」
ゼリンネル
「 それじゃあ、どうしたらいいんだい? 」
マオ
「 だから〈 皇コウ 〉が必ひつ要ようなんだよ。
〈 皇コウ 〉が≪ ランビュサダレ大たい陸りく ≫へ戻もどって来これば、〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しんランビュサダレ 〉と意い意い思し志しの疎そ通つうが出で来きる様ようになるから、正ただしい善ぜん行ぎょうを行おこなえて功く徳どくを積つめる様ようになるんだってさ 」
ゼリンネル
「 〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しんランビュサダレ 〉と意い意い思し志しの疎そ通つうが出で来きる様ようになるのか?!
其それって、凄すごい事ことなんじゃないのか?! 」
マオ
「 まぁ、凄すごい事ことだと思おもうよ。
過か去こ,現げん在ざい,未み来らいを見み透とおせる〈 久遠実成大陸神/信仰神 〉に何い時つでも何ど処こでも好すきな時ときに好すきなだけタダで相そう談だんしたり、お伺うかがいしたい放ほう題だいな訳わだからな〜。
うん…凄すごいんじゃないかな? 」
ゼリンネル
「 本ほん当とうにそんな日ひが来くるのかい? 」
マオ
「 幾いくらセロでも〈 久遠実成大陸神/信仰神 〉に関かんしては嘘うそを言いわないよ。
〈 皇コウ 〉が大たい陸りくに戻もどって来きて、大たい陸りくの持もち主ぬしに戻もどれたら、大たい陸りくと≪ 神しん界かい ≫を繋つなぐ光ひかりの道みちが現あらわれるんだ 」