♥ 領主邸 59 / 部屋 1 / 『 いいこと 』の代償 6
──*──*──*── 部屋
──はぁ〜〜〜〜、夕食の時間が終わって、やれやれだ……。
オレは自分のベッドの上に俯せで寝転がっている。
オレのベッドの左側にゼルが使ってるベッドがある。
右側にはセロ用のベッドがある。
セロはベッドをソファー代わりにして、オレの方を向いて座っている。
何をしているのかと言うと、分厚い本を読み耽っている。
セロは相変わらず、本の虫だな。
ゼリンネル
「 ──料理に毒が入ってても、やっぱり分からないよ。
今晩の料理にも毒が入っていたのかい? 」
ゼルは寝転がっているオレの真似をして、自分のベッドに俯せで寝転がりながら話し掛けて来る。
オレ達って物騒な会話を雑談みたいにしてるよなぁ……。
マオ
「 ゼルは毒に慣れてないから、口に入れても分からないんだよ。
オレは分からない方がいいよ 」
ゼリンネル
「 そうかなぁ。
どんな味がするのか知りたいよ。
方法はないのかな? 」
マオ
「 ゼル、毒味役にでもなるつもりか?
吟遊詩人探偵はどうするんだ? 」
ゼリンネル
「 勿論、吟遊詩人探偵になるよ。
ほら、毒殺ってさポピュラーなんだろ?
毒を使った事件が起きた時に、何の毒が使われたのか其の場で当てれたらカッコいいんじゃないか──って思うんだよ。
毒味も出来る吟遊詩人探偵って、新しくないかな? 」
マオ
「 ……ゼル…欲張り過ぎじゃないのか?
吟遊詩人見習いをしながら、探偵のノウハウを学んで、毒の勉強もするのか?
何れも片手間なんかで覚えられない事だと思うぞ? 」
ゼリンネル
「 セロッタさん、どうですか。
やっぱり難しいですか? 」
セロフィート
「 毒に詳しくなりたいなら、先ずは毒の名前と純粋な毒の香り,味を覚えなければいけません。
時間は掛かります。
結局はゼルさんの本気度に懸かってます 」
ゼリンネル
「 不可能ではないって事ですね!
僕、毒に詳しくなりたいです!!
セロッタさん、僕に毒の事を教えてください! 」
セロフィート
「 ゼルさんが本気なら、ワタシも尽力しましょう 」
ゼリンネル
「 本当ですか?!
有り難う御座います!! 」
マオ
「 セロ、良いのかよ? 」
セロフィート
「 構いません。
どんな事にも自ら挑戦する心は大事です。
マオもゼルさんの為に協力してください 」
マオ
「 …………分かったよ…。
一肌でも二肌でも脱ぐよ! 」
セロフィート
「 宜しい。
では場所を変えましょう 」
マオ
「 場所? 」
セロフィート
「 ≪ ダンジョン ≫です。
吟遊詩人見習い講習と探偵のノウハウ講習と実践をするなら、≪ ダンジョン ≫内にある≪ 都 ≫が最適です。
時間の流れも変わりますし 」
マオ
「 そうだけど、≪ ダンジョン ≫には怪物が出るじゃないか 」
セロフィート
「 今回は直接≪ 都 ≫の入り口へ転移します。
怪物と遭遇しないので、ワタシも此のままの姿で参加します 」
マオ
「 えっ……セフィじゃないんだ… 」
セロフィート
「 マオ……何故、残念そうな顔をします?
まさか、ワタシよりセフィの方が良いです? 」
マオ
「 ──そんな事ないよ!!
オレのはセロと一緒に≪ ダンジョン ≫に入れて嬉しいよ!
当たり前だろ!! 」
セロフィート
「 そうです?
其なら良いです。
では、≪ ダンジョン ≫へ行きましょう 」
ゼリンネル
「 ≪ ダンジョン ≫かぁ〜〜。
どんな所なのかドキドキします(////)」
セロフィート
「 今回はゼルさんの為に転移魔法を発動させます。
マオ,ゼルさん、此方へ来てください 」
マオ
「 うん。
ゼル、セロの隣に立ってれば良いからな 」
ゼリンネル
「 分かったよ 」
ゼルとオレはセロの近くに立った。
セロは古代魔法の転移魔法を発動させた。
部屋の絨毯の上に魔法陣が現れた。
ゼルは初めて見る魔法陣に興奮している。




