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第9話 チート軍団によって破壊された場所を、チートによって直す。


 オハゴーンに着いたのですが、少々活気がない。

[ひだりて:酒場で情報を集めましょうか]

 そだね、ということで寝ているみぎてはほうっておいて酒場へと入店。


「よぉ、なにがいい。あまり水物は出せねえが……」


「? どうして水物は出せないんですか?」


「いやあ、上流から水が出てこなくなっちまったんだよ。まだダムがあるからすぐに水がなくなることはないが……」


「なんですかそれ。放っておいたら水なくなっちゃいませんか?」


「うむ、それでまだ水が弱い時期にSS勇者様パーティが上流のほうに行ったんだが……」


「なんとなくわかります。水が止まったんですね」


「ああ、そうなんだよ」


「え、それ勇者様御一行のせいなのでは?」


「勇者様が言うには、俺でも敵わなかった、ということだから、よほど恐ろしいモンスターが上流で水を止めちゃっているのではないかとみんな心配しているんだ」


 怪しいな。力だけなら勇者様はSSランクのパーティ、敵わない敵なんていないはず。なんかレアジュエル狙って流れをダメにしちゃったんでしょうよきっと。

 この国際河川級の川がじつは遺跡から流れ出るスキルジュエルのせいだった、なんてこと有りそうだもんね。古代超文明はなんでもありだったみたいだし。

 20名くらいの調査団が組まれるという募集がギルドにあったので参加。末席ですがスキルパワーだけなら任せてください。


 さて、調査団で上流に登ったところ……。


 そこは遺跡でした。遺跡の片鱗といいたほうが良いかな。

 恐らくは遺跡のスキルジュエルから水が湧き出していたのでしょう。

 今は一切水が出ませんけれども……


 調べていくと、遺跡の中心部のようなところを発見。なんか神々しくて怖いですねえ……


 そして中心部中央の枠にスキルジュエルがはまるであろう場所が見事にぽっかりと穴をあけてますね。


「これ勇者パーティーがジュエルを盗んだのでは?」


「どうかな。まずは水が弱まった原因を探そう」


「……これ、スキルジュエルはめたら稼働しませんかね」


【スキルジュエルドロップ】、水生成スキルをこんな感じに……カポ。ハマった。


 ジョババババババババババババババババ!


 噴水のように水が噴き出す!


「おおおおお凄い勢いで湧き出てきたぞう!?!?」


「ちょ、いったん取りますね!ハメたところからの【取り出し】。それから私に【取り込み】……ふっはーびっくりした。」


「よほど高位のスキルジュエルをお持ちのようですね、あの勢いを生み出すとは……」


「アハハハ……」


 ただの水生成Lv3だなんて言えない。一度累乗化したスキルジュエルは、私の外に出ても累乗化したままなのかな?


 なーんて思っておりますと……


『先ほどの……水を……噴出させたのは……どなたでしょうか……』


「このお綺麗な容姿、しっぽ付き、トライデントを持っている。言っちまうと超綺麗なお魚亜人……リヴァイアー様ですか!?」


 片足を地面について首を垂れる調査団長。ぼんやりしている私。


『ええ、そうです……ちょっと、戦闘に巻き込まれてしまいまして……お水……いただけないでしょうか』


「あ、はい。どうぞ。水じょばあ」

 リヴァイアー様は私の出した水をごくごくと飲むと。


『ぷはー生き返りましたわ! みなさんはここにある遺跡から水が出なくなった原因を探しにまいったのでしょう?』


「うん、そう。原因分かりますか?」


「こ、これ! リヴァイアー様に無礼な真似はよすんだ!」


「水飲ませたのは私ですし……お魚しっぽがある人だし……」

 両手人差し指をちょんちょんしながら弁明する私。


『うっさい、人魚じゃなくて悪うござんしたなっ。それで、原因なんですが、とあるパーティがここの魔力の流れをぐちゃぐちゃにしてしまい、水の廻りが悪くなってしまったのです』

 がっくり肩を落とす半魚人。あいつらろくなことしねえなあ……私にとって〈ここは現実世界〉なんだぞ……。


「それではリヴァイアー様、廻りを直しジュエルをはめ込めばまた復活するのでしょうか?」


そう尋ねる団長殿。


『基本はそうね、周囲に永久魔法陣のための土台があるんだけど、土台の向きをめちゃくちゃに変えられちゃってるの。ちゃんとした魔法陣になるようにどだいを動かしてくれるといいわね。それと……』


 サハギンはわたしをスッと見て


『あれは水生成よね、まあそれでもいいのだけど可能なら水の調整Lv1が欲しいわ。ランクアップのスキルジュエルは私が持っているわよ。急いで〈その子だけで〉必要なスキルジュエルを作って頂戴な。その子以外が作ったスキルジュエルじゃあ意味ないからね。水生成Lv2を2個もってきてね。』


「仰せのままに! 一度戻って作成する部隊と、魔法陣を組みなおす部隊に分かれるぞ!」


 おう!


 ということで私は一度戻って必要な水生成を作成してきました。


「作ったよ魚亜人ちゃん」


『くっ、どんどん馴れ馴れしく……。まあよいでしょう。それではこのランクアップのスキルジュエルで水の調整Lv1にしてくれるかしら』


 といってスキルジュエルを手渡されたので、取り込んで……合体!


「てれれてっててー! 水の調整Lv1が作られたぞ!」


『魔法陣はどうなっていますか?』


「はっリヴァイアー様。この歴史学者ヌア――」


『うん、出来たようね。ではそのスキルジュエルをここへ。これで大丈夫よ』


 といいますので、水の調整Lv1を枠にはめ込みました……すると。




 魔法陣がきらめき、風がなびき、ブワッっと血の気が引いた後、大量の水が魔法陣からあふれ出てきたのでした。


「これは、綺麗ですね」

「悠長なことを言ってないで行くぞ!水に飲み込まれる!」

 といって去っていく団長たち。

 私潜水泳あるしなーとおもって、ぼーんやりその幻想的な光景をいつまでもいつまでも眺めているのでした。だって綺麗やもん。魔法陣から出現する噴水のような水。周辺の色を取り込んでいろんな色に変化する。綺麗だなあ。


『ふふふ真の英雄さん。今回はありがとう』

 隣を見るとおどろおどろしい姿をした魚が泳いでました。これが本来のサハギ……リヴァイアー様か。結構怖い。強い心を持ってなければSAN値直送かもしれない。


 さすがに水中で喋ることはできないので、ニっと笑いかけました。


『転生チートってだけで世界の理を破壊しに周ってもらっても困る。世界にはチートだけではどうにもできない理というのがあるの』


 うんうん頷きます。


『お礼よ、これを受け取りなさい。温度コントロールと、圧力コントロールのレアジュエルよ。Lv2。今回はそれほどまでに素晴らしい働きを見せてくれたわ』


 といって私に2つのジュエルをくれたのでした。Lv2とは太っ腹だ……


『じゃあ、おかえりなさい。ありがとうね』


 というと、水流が激しくなって街のほうまで戻されたのでした。


 ――レアスキル――

 中和  Lv1

 浮遊  Lv1

 伝達  Lv1

 潜水泳 Lv1

 温度管理Lv2

 圧力管理Lv2

 身体能力向上Lv2

 ――――――――



 いやあ、綺麗だった。あの光景。この世界に来ないとみられない光景だったよ……。


 この世界も、悪くない。


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