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第12話 対人戦闘と、対動物戦闘は全く技術が異なる。


 だーんじょんだじょーん、だーんじょんだじょー。


 現在私はスケルトンダンジョンに来ています。

 お金になるダンジョンがいいといったら、それなりに大きい魔石が出るスケルトンを乱獲したほうが良いということで。


 スケルトン、それは人の骨を模したモンスター。肉がなく血液もないので、叩いて粉砕するか何かしないといけません。


 なので、槍でぶっ叩きます、槍スマッシュです。時代は槍で鈍器。

 穂先が曲がっちゃうと嫌なので、石突があるほうでガンガンぶん殴ります。

 打撃なら効くので、水と発射そして圧力コントロールを組み合わせた『高圧放水』でも、魔と放出を組み合わせた『魔放射』でもいいんですけどね。後者は強いぞ、エネルギービームみたいなもんだし。

 コストが安いのがぶん殴りなので。殴ってます。オラオラドカドカ!

 なんでダンジョンといえばモンスターなんだろうなあなんて思いつつ、ここはファンタジーだしなあなんて思いなおしつつ。


 オラオラドカドカ!


 たまに棍棒や刀剣を落とすんですよ。これ結構高く売れるのでおいしいですね。ふんふんふーん。


[ひだりて:あまり奥に進むと、スケルトンウォリアーという上位種が出るので危険ですよ]

[みぎて:さすがに犬死には嫌だおー入り口で満足するんだお]


 ほいほーい。キューブスライム殴っていたころとは大違いだなあ。

 ここは簡単なダンジョンなので、ほかの人も結構いらっしゃってまして。縄張り的なものがあるんですよね。ここに入った敵は俺の物! みたいな。

 ダンジョンモンスターって面白くてですねえ、突然湧くんですよね、POPするんです。突然といっても不意打ちみたいな感じじゃあないですけど。


 スンスンスーン。イエァ。時間とともにお金が生まれていくー。


 というのを三日ほど繰り返しました。600ドルエン。おいしいーここだけで借金完済できないかなあー!


 あ、スキルジュエルもドロップしました。骨の強化。2個集めてLv2にしました。これだけでも骨の防御力が上がって魔導防御の効果上がりますし、殴っても殴られても骨が折れにくくなーるー。便利便利。さすがスケルトン、ホネホネですねー。



 どうにかしてLv3にしよーっと頑張ってぶっ叩いていたら、笑い声が。


「おいおい見ろよあのちびっこ、槍でぶん殴ってるぜ」

「だっせー、メイス位買えっつの」

「ちょっと、聞こえるわよ」

「聞かせんだよ!」


 3人くらいの上級パーティ様が通り過ぎて行ったみたいです。つ、強い心で無視無視。私にはこれと売り払うための武器しかないのです。

 しかもこれリヴァイアー様の槍なんだし強いはずなんだぞっ。


[みぎて:氷マシンガンの準備はできてるお……]


 殺すきかっ。ダメダメ。


 そこから数時間黙々と倒し続けて。


「やったースキルジュエルドロップ! 骨の強化だ! ばんざーい! ばんざーい! 頑張るぞー!」


 えいえいおー! えいえいおー!


 なんてやってると先ほどのパーティ様が通りかかったらしく……


「骨の強化で喜ぶとかお子様だなあアハハハハハハハ!!」

「おこさまー、俺と一晩過ごせば骨の強化くらいいくらでもあげてやんぞー」

「下品ねえ……」


 む、むし……むし……。



「おいおいちょっと無視しすぎじゃねえかあ? 俺達『涙のシルバーソード騎士団』を無視ったあどういう了見だぁ?」

「おい、まてよ!」

「あー。ごめんねお嬢ちゃん。こいつスイッチはいると止まらないのよ。ちょっと痛いけど我慢してねえ」





 なんぞこいつら。とりあえず向き直って対処しましょう。私Bのプラスだぞ? そこら辺りにいるタダの冒険者風情に負けるとは思えない。


「ごめんなさい、スケルトン倒すのに必死で。私まだまだ弱いんです」


【誤魔化し】!


「ほうほうほう、じゃあ俺と一緒に遊ぼうぜぇ。その方が儲かるぞぉ。近くで見りゃあえっれえエロい体してやるじゃねえか。うひょー」


 わ、話術を振り切れません。こっちにもスキルってあったのか……異世界生活3~4年目にして知った意外な事実。


「きょ、今日はスケルトンをいっぱい倒したいので、よろしいですか?」


「だーめだぁ。ほれ、ホテル行こうぜ」


「あちゃー、もうだめね。お金は支払うから、お嬢ちゃん」

「ゴメスがああなると止まらねえからなあ」


 といって二人は出口へ去っていきました。止めないのおおおおお!?

 周りにいる人も我関せず。助ける人は居りませんね……。

 ここはひとつ喧嘩をしてでも逃れましょう。私はB。源太をムショに送った女。負けるとは思えない。


「……あまりひどいと、殴りますよ」


「やってみせろーや! ヘッ!」


「喧嘩ということでよろしいですね。遠慮なく。たぁ!」


 行ったのは石突側による狙うスマッシュ。まあまずはずれないだろうし、この一撃で分からせてやろうと思ったのですが。


 スカッ


 は、外れただと……。


「ほー良い力は持ってるじゃねえか。でもなー技術がないと、ハァ!」


 スカって体勢が崩れたところを、ゴメス? の蹴り飛ばし! もろにくらって〈数メートル〉吹っ飛んだ。うそ、強い。Cでしょ?


「うぐぐ……」


 ただの蹴り飛ばしでも動けないくらいのダメージを腹部に負いました。なんで?


「おいおい喧嘩するんだろぉ? どしたぁ? おわりかぁ? おれは総合ランクCだぞぉ? D以下かぁお前ぇ?」


 う、うそでしょ……?


「こ、高圧放水……!」


 ドバァ!


 避けられた……ところを魔の矢連射。


「チッ、ダブル持ちか」


 放水を避けながら接近し


「ちょっと」


 魔の矢を避けながら余裕でしゃべり


「気絶」


 全部避けられて接近され


「してな!」


 思い切り顔を蹴られて、気絶しました。



 ん……んん……ここは……ダンジョンの外……かな。

 何かなくなったものは……魔石が丸っとない……喧嘩したから当然か。装備は全部あるね。身体は、服が乱されてるくらいか……乱暴はしなかったようだけど、胸を揉みやがったな!


 しかし、総合能力CにBが負ける? 段階としては2段階も差が開いてるのに。身体能力向上のスキルはLv2だし……なぜ?


 個人能力ならハンターギルド。後日聞きに行きました。


「んーそりゃあ、我流ときれいに技を習っている人じゃあ、測定能力値以上の差が出ますよぉ。私達エルフも総合能力はF~Dくらいですけど、しっかり訓練された人の魔法ならAAくらいは倒せますよぉ?」


「……それはたしかに。筋肉だけある人が総合格闘家に勝てるかというとたぶん絶対無理。そっか。そういうことですね」


「そういうことでーす。誰かに習ったらどうですかぁ? 魔法棒術師なら、有名なのはパールさんですねぇ、真珠のように白い毛が煌めいている狐亜人さん」


「おー。どこにいらっしゃるのですか?」


「北の国、カオマース大公国のティムハンドにいますねー。国の帰属がどんしゃか変わる、戦争最前線の都市ですよ」


骨強化したら、行ってきます。


 ――スキル追加――

 骨の強化Lv3

 ――――――――――

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