表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/277

お父さん

「いやぁ~。ウチの留置場は、留置されている人が少なくて。僕は部屋に1人でいないといけないんですよ。逮捕されてから、もう2か月ぐらいになるのですが、年末年始は話し相手になってくれる警官の数も少なくて、もう地獄でしたよ」



 話を聞いていると、隣の警察署にある留置場は4畳もなく、もっと狭いのだそうです。留置場って、どこも同じだと思っていたのですが違っていました。好青年が私に話かけてくれます。



「お父さんは、どういう人なんですか」


 彼は私のことをどう呼んだらいいのか、一瞬ためらってから「お父さん」という言葉を選んだ様子がありありと伺えました。


気を使ってくれていること自体はありがたかったのですが、結婚しておらず子供もいない私は「お父さん」と呼ばれて、もうそんな歳になってしまった事を改めて自覚しました。


 考えてみれば友人の中には孫がいる人もいます。「おじいさん」とは呼ばずに「お父さん」と呼んでくれたのは彼の誠意だったのでしょうね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ