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耐えるしかない
しかし、それを追及するだけの心の余裕は無かった。
今は唯ひたすらに耐えるしかない。
そうすれば、壮麗なる落日の景色を、我が目で見る事が出来る日が、今日やって来る。
自由を得る事が出来さえすれば烈火を吹き上げ、正義を再び全うすることが出来るのだ。
私は、己が再び正義を全うするための自由を手に入れる為、こみ上げる感情を抑え込む。
耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び、何度も口にしかけた言葉を呑み込むことにした。
否。正確に言えば私は、ただ精神病院に永久的に拘束されることを恐れ、権力に媚びていただけだったのかもしれない。
