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私選弁護士になることを断られる
でも、そうかもしれないと考えるようになったのは釈放されてから後の事です。
私選を断られたときは、これでは自分の人権を守れないのではないかと、頭の中が真っ白になっていました。
2号室に戻ってから、師匠や大将に私選を断られたことを告げました。
「私の場合は、警察権力と闘っていますからねぇ。弁護士の先生も私の弁護はやりたくないのでしょうね」
「いや。国選弁護士は必ず警察が付けてくれるから、そんなに心配することはないよ。だって弁護士が付かないと、あっち(警察)だって仕事を進められないんだからさ」
大将が私を励ましてくれます。




