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[6]

悪魔のようなコスチュームで現れた彼女は、ほぼ短パンビキニのようなセパレートの上下で大胆に腹を見せている。



その姿のせいか…

後ろから声を掛けられたせいか…

…ドキドキする。



「また会いましたね。直ぐ分かりましたよ。

その黒の上下。」



「はは…(汗)

今日はまた違ったコスチュームですね。

印象が違いすぎてビックリしました。」



驚きのあまり返信を打つ手が震える。


そして大胆な…


胸…


足…


へそ…


二の腕…


胸…………………。




「そうですか?

割とスタンダードなんだけどなぁ…。

あっちに知り合いと他の有志でやってる店が有るんです。」



ハッとして、コメント覧を見る。



「そこにこの格好をして立たせておくと、このコスチュームよく売れるんですよ。

この世界ではこういうのが人気ですね。

でもこれは初心者向けというか、比較的着せやすい方だと思います。

もう少し奇抜な奴が上級者向けで、皆さん徐々にエスカレートしていきますね(笑)」




(もっと奇抜…もっと奇抜……。)



「マコトさんもどうですか?」



(やばい…返信しないと。変態に思われる。

変態…変態…変態…。)



「いや、そっち系のコスプレとかあんま興味なくて…。」


変態に思われたくなくて、心とは裏腹なコメントを送ってしまう。




「…あ、ごめんなさい。

こういうの

あんまり好きじゃなかったですかね…。」





(んっ???落ち込んだ!?)






「いや!見るのは大好きです!」



送ってから失敗したと思った…。


見るの大好きとか、もう変態じゃねーか。





「いや、特別そうゆー趣味はないけど、見ても良いって感じです…。

変な意味じゃなくて…。」


もうなんて言っていいかわからん。







「ぷは。めちゃくちゃ言い訳しなくても分かりますよ!」




「え?…あはははははは。」



アバターに表情筋が無くて本当に良かったと思う…

今の僕は気持ち悪い笑みが止まらない。







「真面目な話、また会えたら良いなって思ってたんです。もう少しお話しできたらなって思ってました。」


彼女から言って欲しい言葉が出てきて安心する。



「この間は、話が盛り上がりかけた途中で別の人に話しかけられてしまって…

途中だったのにすいませんでした。」



今度こそ慎重に、

かつ言葉を選びながら、

それでいて時間をかけずに、

今出来る精一杯の返信コメントを送っていく。



「こちらこそです…。

私もあんな大勢の場所で込み入った話をしてしまって…すみません。」





これはチャンスなのかもしれない!


今 勇気を振り絞らないで、どこで勇気を使うんだ!




「ほんと偶然にまた会えたし…ちょっと邪魔されないところで話でもしませんか?」



「」






(…やっべ。勘違いか。)



「あっ、全然嫌なら大丈夫なんです。

ただここ通り道だし、ちょっと邪魔かなって………。」



唐突に打ってしまったけど、

ハッキリ言ってここは仮想世界だし、

通り道で邪魔とか関係ないし、

変なコメントでヤバイかなって焦った。










「はい、お願いします^_^」








よっしゃーーーーー!!!!!!!!!



思わずガッツポーズを取ったのをセンサーが感知してアバターも変な動きになる。


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