月の中で眠る
太陽が昇らない国となった東の隅にある日の国。そこでは不規則に空から降ってくる光を採取し、人々に売る「光明屋」が広まっていた。月の妖精と呼ばれる、光を視認し触れることができる特殊性を持つ人間が積極的に光を採取している。月の妖精として政府に保護されれば衣食住の保障や困らないほどの金も与えられる――が、月の妖精の特殊性は年齢を重ねるごとに弱まってしまう。そんな弱まった月の妖精、希八と名前を持たない少女は一緒に暮らし、光明屋に光を売ることで生活をしていた。
夜は裸足で走ることができる
2019/06/27 17:51