新しい町を作ろう2
◆◆◆新しい町を作ろう2◆◆◆
なんとか村人の大移動が完了してほっとしていると、寝耳に水な言葉が聞こえた。
「わ、私が町長?!」
「ここの都市核のマスターっておねえちゃんだよね?」
「お、おにいちゃんじゃなかったかな~。」
「おねえちゃんがマスターだから、暫定ここの町長になるからね。」
「うー…、ねぇ、おにいちゃん。町長やってみない?」
「何故この流れで変わってもらえると思ったんだ?」
「町長なんて嫌よ!めんどくさいじゃない!」
「ぶっちゃけたなぁ。もうネネリムちゃんでいいんじゃないか?めっちゃ仕切ってるし。」
「そうですか。では私がやりますね。」
「やったわ!」
「私が町長になるからには、きっちり働いていただきます。とりあえず川を引いてもらいたいのでヴリトラさんにブレスで真っすぐ掘り返すよう命令して欲しいのですが。いつまでもゴーレムに運んでもらうわけにもいきませんし。」
「し、しまった…。」
この後めちゃくちゃこき使われた。
「よー、隊長。お疲れだなッ!」
「あぁ、夏海ちゃん。今日も訓練お疲れ。また大漁みたいだね。」
夏海ちゃんはインベントリを使えるから大体の獲物はインベントリに入れて持って帰るけど、大物だけは自慢するためにかついで持って帰ってくる。
「おう、もちろんだぜッ!やっぱ肉食わねーとなッ!肉ッ!」
「熊肉ってうまいのか?」
「たぶんうめーんじゃねぇか?食えば分かるってッ!」
「後で鑑定してもらおう…。」
魔物だからさりげなく毒持ってるかもしれないし。
「隊長は心配性だなー。」
「ご近所さんにも配るんだろ?毒入ってたらやばいって。」
「そうかー?毒よ消え去れー。これで大丈夫だなッ!」
「そんな馬鹿な…。後でマカに確認してもらおう。」
「あ、良かった。霧の勇者様ですね?」
「え、あ、はい。そうですけど。」
誰だこのおっさん。
「私、伝令役をやらせていただいている、コルゾと申します。後ほど、書状を持ったものが伺いますので、何卒宜しくお願い致します。」
「は、はい。」
これって先触れみたいなやつか?俺の部下って夏海ちゃんとウルちゃんと魔王様だからなぁ。
夏海ちゃんに報告したらそこで連絡が途絶えて怒られるし、ウルちゃんは最近壁の模様に凝りだしたから俺以上の激務で帰って来てないし、魔王様はベルゼが家事をやりだしてからは家でごろごろしてるからなぁ…。俺もごろごろしたい…。
「あれ、俺じゃなくてベルゼに報告すればいいんじゃないのか?」
「使い魔に報告しました。じゃダメなんじゃない?」
「まぁ、俺一般庶民だったし、ここは異世界だからあれが普通なのかな?」
「私かおねえちゃんを探していたけれど、本人を目の前にして無視するわけにもいかず仕方なく挨拶した。といったところですね。」
「ね、ネネリムちゃん。俺はちゃんと仕事終わらせてきたからね?」
「はい、わかっていますよ。帰って夕飯にしましょう。」
「うん、そうだね。」
やっべー。実は1つ終わらせてないんだよね。畑にいい虫とかを森か何かから持ってくるってやつ。
「ゆっくりでもいいんですよ。もう、住めないという程ではないんですから。」
「いや、まぁ、そうなんだけどさ、なんかそういうの俺に合わないみたいで。」
「性分なら仕方ないですね。頑張ってもらわないと。」
「手加減してくれよ。」
「大丈夫です、明日からはもう少し控えめにしますね。」
「助かるよ。」
「こちら、王都からの正式な報告書でございます。お受け取り下さい。」
「ど、どうも。」
「それでは、略式ですが。只今をもって、霧の勇者中川将太デストリンド霧の遊撃隊隊長をミルダース王国防衛省直属の部隊ミルダース王国霧の遊撃隊隊長への昇格を認める!並びに、元デストリンド霧の遊撃隊隊員は同部隊へ栄転となる!おめでとう!」
「え、ええ?」
「そちらの任命書を受け取っていただいた時点で決定いたしましたので。また、新たにお付きの者が名配属される予定なのですが、誠に申し訳ございませんが、着任は後日となっております。」
「いえ、それはいいんですが…。」
「それでは私はこれで失礼させていただきます。」
「あ、はい。ご苦労様でした。」
「ど、どうするのよ?」
「とりあえず、書状を読んでみないと…。」




