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霧の勇者は業が深い  作者: 彼岸花@
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そろそろ残りSPを使いましょう。

◆◆◆そろそろ残りSPを使いましょう。◆◆◆

「これで少し、時間が空きますね。」


「帰って休憩でもするか。」


「それもいいですけど、そろそろ余っているSPを使ってしまいませんか?」


「ん?俺は身体強化伸ばしたからSPがあまり残ってないんだけど…?」


「将太さんのではありません、私たちのです。」


「あー…それなぁ…ごめん、俺、全然いいの思いつかないんだよね。」


身体強化が上がったし、普段戦闘用の剣術みたいなのを取っても相当育てないとあんまり役に立たないんだよね。


見てから対応した方が早いってやつ?同じかそれ以上の速さの敵でもない限り武器を振り下ろすよりも早く動けるどころか、魔法や銃弾よりも早く移動できる。


しかも、当たったところでダメージがない。避けられない範囲攻撃を覚えた方がマシだ。


そして、その範囲攻撃は魔法っぽい攻撃が出来るようになる装備でカバーできる。


やはり身体強化は万能…。


「私たちのSPの使い道なんて決まっているようなものです。お互いを強化するスキルを取ればいいんですよ。」


「ん?これ以上何を強化するんだ?」


「まず、格闘術付与が良さそうですね。付与すれば短時間の間格闘術を大きく伸ばすスキルなのですが、硬化時間を延長し続ければそれを取得したことと同じです。」


「剣術とかじゃなくていいのか?」


「格闘術付与は魔物にも使えますし、他の武器を持っていても蹴りや武器を持っていない方の手での攻撃にも有効、さらに、身のこなしなども良くなりますので。」


「という事は、俺がテイムしたあいつらが強くなるのか、いいなそれ!」


「MP吸収付与はおねえちゃんが取っているみたいなので、それを伸ばしてもらいましょう。」


「ああ、MP拡散は素晴らしいからな。MP吸収もきっと活躍してくれるよね。でも、マカに取ってもらうのは悪くないか?」


「将太さんが身体強化をしているんだから十分ですよ。これさえあれば大抵の魔物に遅れは取りませんから。」


「うーん、そうなのかなぁ?」


「おねえちゃん自身も、鑑定するだけでMP吸収できるようになるので、無駄にはなりませんよ?」


「ついに魔眼を手に入れる時が来たようね。」


「石化の邪眼はどうするんだ?」


「ああ、あれね、MP吸収の方が強そうだからそっちでいいわ。」


「何故石化をとったし。」


「リセットすればいいのよ!」


「テキトウだった…。MP吸収もダメだったらリセットすればいいか…。」


「ウルビエラさんは、あのまま浮遊を伸ばしてもらいましょう。」


「まぁ、ウルちゃんは壁と浮遊の合わせ技だからな。実は既に伸ばしているんじゃないか?」


「きっと、そうなんでしょうね。他にあった方が良さそうなのは…」


「のう、おぬしよ。」


「あ、はい。なんですか?トリアテ様。」


あ、やっべ、スキルはトリアテ様が考えてって、これは俺のじゃないからセーフか。


「死ぬって、どんな感じなんじゃろうな?」


「え?急にどうしたんですか?」


「いや…なんでもないのじゃ。」


「んー?何かあったんですか?」


「なんとなく気になっただけじゃ。気にせずとも良い。」


「そうですか。何かあったら言ってくださいね。」


「将太さん。その話、もっと詳しく聞いた方がいいですよ。」


「ん?そうなのか?」


「はい。きっと、ちゃんと聞いておかないと後悔します。」


「む、トリアテ様、何かあったんですね?ちゃんと教えてください。」


「嫌じゃ。」


「俺は、トリアテ様の唯一の信者のつもりです。困ったことがあるのなら、ぜひとも手助けさせてください。」


「おぬしは信者ではない。ただの勇者じゃ。」


「では、トリアテ様の唯一の勇者です。勇者ですから、困った人は助けなくてはなりません。助けさせてください。」


「しつこいのじゃ。なんでもないわい。」


「いいえ、絶対何かありました。こんなにムキになるトリアテ様を見るのは初めてです。」


「おぬしのことなど知らん!」


「ああもう、なんで教えてくれないんだ…。」


「トリアテ様は、なんて言っていましたか?」


「ん?ああ、全然教えてくれないんだ。」


「最初の方、何か言っていませんでした?」


「最初の方…死ぬのがなんとかって言ってたけど。」


「なるほど…では、もしかしたらこのままだとトリアテ様が死ぬかもしれないという事ですね。」


「な!」


「もしかしたら違うかもしれませんが、これしか情報はありませんし、決めつけてしまいましょう。それ以外の問題だったとしても、死ぬ以外なら後からでもなんとか挽回できるはずです。」


「トリアテ様!死ぬってどういうことですか!」


「ふん、目ざとい奴じゃ。これだから人間は…。」


「ちゃんと説明してください!」


「うるさいのう…ちょっとした理由で、わしの根源を支える信者がいなくなると聞いただけじゃ。」


「一大事じゃないですか!なんでそんなことになるんですか!」


「運命の奴が言うには…ちょっと大災害が起きて信者が一時的にいなくなってしまうらしいのじゃ。」


「大災害…もしかして、人類が絶滅してしまうとか…?」


「うーむ、そこまでではないがのう。そこはほら、わしは×××××―トを司る神じゃからのう…。」


「え?なにを司るって?」


「×××××―トじゃ。」


「えっと、よく聞き取れないんですけど…。」


「ニートじゃ!悪いか!わしは生まれながらにして自由を謳歌することが約束されておるのじゃ!」


「えぇ…、単に権能がないわけじゃなかったんだ…。」


「大災害のせいで、すべてのニートが一時的に難民に変わるのじゃ。おかげでわしの信者はいなくなり、わしは不活性化することになるのじゃ!再びニートが現れて再活性化したとしても、それはワシではなくトリアテ2号なのじゃ!」


「いや、でも、未然に防ぐとか…。」


「わしはチュートリアの神ではない。おぬしが元々いた世界の神じゃ。防ぐなど無理に決まっておる。」


「どうにかならないんですか?ちょっとだけ権能を貸してもらうとか…。」


「わしはニート神じゃぞ?!当然のように断られたわ!」


「へぇ、権能がなくて困っているんですよね?」


「そうなんだよ。さすがに神様の知り合いはトリアテ様しかいないし、夏海ちゃん達の神様ならもしかしたらいけるか?」


「それはたぶんダメですね。夏海さんたちが神様とお話ししているのを見たことありませんよね。」


「いや、まぁ、ないけどさぁ。夏海ちゃんって召喚にお金かかってそうじゃん?神様の方もいくらかはやる気があるんじゃ?」


「もしかしたら融通してくれるかもしれませんが、他の神様に借りを作ることになりますし、既に1度起きたことなら今後も発生する可能性があります。」


「いや、でも死ぬよりましだろう?」


「もっといい方法があります。権能を作ってしまえばいいんですよ。」


「権能を、作る?なに言ってるんだ?」


「この世界の法則を変えるのにかかるDPを覚えていますか?」


「1京DPだったな。」


「そうです。1京DPでトリアテ様が管理する何かを作ってしまえばいいんですよ。」


「そうか…。それならなんとかできるかもしれない!」


「まぁ、わしがなんらかの権能を手に入れれば、それが観測されるだけで力を補填できるが…。1京DPじゃぞ?どうやって集める気なのじゃ?」


「ダンジョンを潰して回れば、きっとすぐに集まりますって!」


「それでは遅いかもしれませんし、すぐそこに丁度よさそうなのがあるじゃないですか。」


「え、あの中にも異世界人がいるのか?」


「確か、3万人でしたよね?これだけいれば何人か混じっていると思いませんか?」


「いや、そりゃぁ思うけど。だからって殺さなくても…。」


「悪い奴だけDPになってもらえばいいんですよ。足りなかったらダンジョンに行けばいいんです。」


「まぁ、それならいいか…。トリアテ様、大災害っていつ起こる予定ですか?」


「ふむ…明日じゃ。」


「明日!?やばい!急がないと!マカ!手伝ってくれ!」


「解ったわ!わるーい異世界人を見つければいいのね!」





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