表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霧の勇者は業が深い  作者: 彼岸花@
30/176

森の迷宮3

◆◆◆森の迷宮3◆◆◆

「左右が急な丘になっていて、さらに木が生えているから隠れ放題。進行方向はやや上り坂で道が細い。最悪な地形ね。まぁ、マーカー見えてるし、攻撃してもいいかしら?」


「ダメだよおねえちゃん。こういうのは安全に体験できるうちにやっておかなきゃ。」


「なんかもう、勝てることは確定なのね…。」


「逆境などとは笑止。我が魔砲ダークブレイカーの前に消え去るがいい…!!」


「普通に考えてここを通るのはバカのする事じゃ。じゃが、ここ以外に通れる道はない。うまくやったものじゃのう。」


「来たぜッ!」


―丘の上、中腹、前方、後方、あらゆる方向から矢が射かけられた。しかも前方から岩が転がってくる。


「へへっいいじゃねーか!前方はアタシがもうらうぜーッ!」


おそらくかつて送られた討伐隊はここで進行を諦めたか壊滅したのだろう。対応できる何かがなければ必殺の陣形だ。普通の人間ならひとたまりもない状況だが、この程度の攻撃が通用するほど1億にもなった守は甘くない。壊せる可能性があるのは装備くらいのものだろう。


「刮目せよ!深淵より誘いし闇の波動よ、其は天空をも撃ち払いし破壊者なり!魔砲ダークブレイカー!」


―闇の魔法、いや、魔砲が左の丘の上を丘ごと薙ぎ払った。


ひどいオーバーキルだな。上にいたのどう見てもゴブリンだろ。ちなみに矢はネネリムちゃんが弾いてくれている。あの鎖鎌すごい。夏海ちゃん?槍で弾きながら進んでるよ…。


「なんでわざわざ弾いてるの?当たってもダメージないよね?」


「服に当たると破れますので。」


「あぁ、それもそうか。」


鎧やローブを着ているが、それしか着ていないわけではない。これだけの矢なら、隙間を抜けて衣服に当たる可能性もあるだろう。皮膚を貫通することはなさそうだが。

左側は大人しくなったし、右側は俺が魔法で倒そうかな?


「準備完了、ボーナスステージ突入。」


―壁が右の丘の上を四方から包み込んでいく。


「あれ食らいたくないなぁ…。」


「ちょっと!私の攻撃が届かないじゃないの!」


―いくつもの光の剣が地面から生えてきた。かっこいい・・・。


威力はありそうだが、光の剣の光攻撃の射程が足りない。たぶん中級だからだろう。


「何か魔法スキルでも取ったら?」


さすがに夏海ちゃんの真似はしないだろう。


「ん~~この体になってからじっとして頭を使うのは苦手なのよ。」


動きながら魔法を使うのは意外と難しい。できない事はないが、しょうもないミスをする。歩きスマホみたいなものだ。


「猫の獣人だし、詠唱の語尾ににゃを付けたらできるんじゃないか?」


「そうじゃないのよ!こう、なんていうか、ガーって暴れたいみたいな?」


「うーん。じゃぁ、投擲とか?」


暴れたいのは多分前世からのように見えるけど黙っておこう。


「やっぱそうなるわよね。でもなんか投擲ってダサくない?」


「そうかな?炎属性付与を付けて槍を投げれば炎の槍投げにならない?」


「それ、槍が燃えるのよ。」


「…耐性を付けるとかは?」


「残念だけど上級以上にしないと自分以外に耐性を付けることができないのよ。中級でも自分の周囲なら耐性をつけれるけど投げた途端に耐性が切れて属性の影響を受け始めるわ。装備自体についていれば耐性を発揮してくれるけどもったいなくて使えないし。」


「見た目の為に46SPはきついなぁ…。あ、見た目だけのスキルならいいんじゃない?発光とかあったよね?」


「我が前に立ちはだかる塵芥よ、漆黒の闇に閉ざされ消え失せるがいい…ブラッディウェイブ!!」


―マロニカちゃんが攻撃するのを待っていたユラちゃんが痺れを切らして左側に闇の広範囲魔法を撃ち込んでいる。


「まぁとりあえず、まとが無くなる前に使ってみて、ダメだったら教会に行こう。」


「それもそうね。」


投擲は一応キープしていたのかテキパキとスキルを取っているように見える。


「初級までしか取れなかったけど、攻が100万くらいあるからワンパンね!」


「え?10万くらいだったはず…。」


----------------------------------------------------------------------------

中川 将太 Lv7 EXP0 下級仙人 男性 クラス:観光客  HP1737+999999999 MP1741+999999999 攻622+1041891 守546+99999999 魔1185+99999999 護1361+99999999 速78

状態:効果時間延長[初級]+999999 アーマーSP+9999999 自然治癒強化[上級] 攻低下の呪い[無効] 守低下の呪い[無効] 跳躍[中級] 健脚発動[初級]

耐性 炎300%水300%風300%土300%冷300%雷300%闇300%光300%毒300%斬5%打0%突0%衝300%命0%霊0%時0%無0%死20%魔0%気5%波50%重20%滅0%血0%空0%聖0%

暗闇300% 沈黙300% 毒300% 麻痺300% 炎上300% 混乱300% 睡眠300% 出血300% 忘却300% 魅了5% 支配0% 酔い300% 気絶0% 石化300% 無音0% 無臭0% 無味0% 無痛300% 鎮静0% 激怒0% 悲哀0% 歓喜0% 有頂天0% 即死300% 滅び0%

スキル 霧+毒付与[入門] +識別付与[入門] +麻痺付与[入門] +睡眠付与[入門] +身体強化付与[達人級] +効果時間延長[初級] +MP拡散付与[入門] +毒耐性減退付与[入門] +麻痺耐性減退付与[入門] +睡眠耐性減退付与[入門] +暗闇付与[入門] +沈黙付与[入門] +炎上付与[入門] +混乱付与[入門] +滅び付与[入門] +出血付与[入門] +忘却付与[入門] +魅了付与[入門] +支配付与[入門] +酔い付与[入門] +気絶付与[入門] +石化付与[入門] +無音付与[入門] +無臭付与[入門] +無味付与[入門] +無痛付与[入門] +鎮静付与[入門] +激怒付与[入門] +悲哀付与[入門] +歓喜付与[入門] +有頂天付与[入門] +リカバリー付与[入門] ログ[入門]  魔物調教[達人級] 硬化攻撃[入門] 耐性マスタリー[初級] SP221

-----------------------------------------------------------------------------


「6秒くらいしか強化していないのに90万くらい増えてる…。」


「そりゃぁ!」


―投げられた小石は衝撃波を伴って右側の崖に激突した。衝撃に耐えられなかった双方は爆発し、周囲に甚大な被害を出している。


「投擲強い…。」


「これ超強いじゃない!私は投擲の勇者になるわ!」


「鑑定の勇者、鑑定を使え…。」


「投擲の勇者のりゅうせいぐんはつよい!」


―マロニカちゃんが小石を乱射し始めた。


「蒸発させるほどの威力でない分、爆発や衝撃波で被害範囲が広がるみたいじゃな。投擲物が壊れやすいのも効果的なようじゃ。」


「私、ピッチャーになったら天下取れるわ!」


「いやいや、キャッチャーが死んでしまう。」


「将太がキャッチャーやりなさいよ!体で止めるのよ!」


「バッターもたぶん衝撃波で吹き飛ぶからダメだって。」


「当たらなくてもデッドボールじゃぁ、試合にならないわね…。」


「むしろ、本当の意味での必殺技が使えそう…。」





~木のソムリエ ミレイ~

森のダンジョンの木はおいしいの。

この太い木は純粋な甘さがいいの。数がたくさんあるのもオススメだね。

このとんがった木は甘酸っぱくておいしいの。普通の甘さに飽きたらコレだよね。

この背が高い奴は味が薄いけど、口直しにはちょうどいいかな。

このこじんまりとした赤い木は、ピリッと辛いんだよね。

次はどれにしようかなぁ。

え?共食い?動けない木は仲間じゃないんだからね!一緒にしないでよね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ