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霧の勇者は業が深い  作者: 彼岸花@
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悪魔の塔

◆◆◆悪魔の塔◆◆◆

「なんか普通の塔ね。」


「フッ、この塔は我が居城にふさわしくない。塵も残さず壊滅してくれよう…!!」


「なー隊長!もう入ってもいいよな?」


「いや、一応管理の人に確認するからね?」


とりあえず遊撃隊長の紋章だけ届けられたのでこれを使えばいいだろう。


「すいません、こういう者なんですが、今この塔に潜っている人はいますか?」


「ん?これは、新設部隊の方ですか。連絡は受けていますが、いきなりここに来られるとはよほど自身がおありなのですね。とはいえ、利用者は約3か月いないので、来てくださって助かります。」


もう連絡届いているのか。通信手段でもあるのか?まぁ、無いとこんなところで監視していてもあまり意味はないか。誰もいないのはラッキーだな。


「では、さっそく入らせてもらいますね。」


「総勢6名と魔物1体ですね。どうぞ、お通りください。」


「なーなー1回だけ戦ってもいいかー?いいよな?」


「いいけど、1階の敵は多分弱いぞ?」


「いいのか?よっしゃーッ!」


―治癒の勇者は飛び込んで行った。


「飽きるまでほっとこう…。」




「よえーな!敵が強くなったら教えてくれッ!」


飢えた獣が群がるように治癒の勇者を襲っていたが、所詮は雑魚。治癒の勇者を苦戦させることはできなかったようだ。っていうか、どろどろしていて、動物の形ですらない。素材も取れそうにないし、人気が無い原因はこれか?


「ここのダンジョンマスターはやる気がないみたいじゃのう。これだけ余っているなら放出するか経験値にした方が役に立つのじゃ。」


「まぁ、ここは装備集めがメインになる予定だから。放出しないでくれた方が俺らとしては有難いですけどね。」


「あの、もし鎖鎌がでたら、私に譲ってもらえませんか?」


「え?なんでいきなり鎖鎌?」


「シミュレーションした結果、私には鎖鎌が合っているみたいなんです。」


「そっか。誰も使う人いないしいいよね?」


「いいぜーッ!アタシは槍が欲しい!!」


槍だけは出ないで欲しい。


「私は、剣がいいわね。他のでもいいけど。」


「魔王たる我は武器など選ばぬ…強いて言うなら剣か大鎌が良い。」


「杖。」


「俺は防具かな。」


「まぁ、今のアンタは防具っていうか服だしねぇ。初期装備は売っちゃったの?」


「初期装備これなんだけど…?」


「防具ですらないのが当たったのね…さすがハズレ召喚。」


「ま、まぁ、これから拾うからいいんだよ。霧使うから皆下がってー。」


みんなが下がった後、毒麻痺睡眠の霧で埋め尽くした。MP拡散は魔法の宝箱を破壊してしまうのでナシだ。


「そういえば、なんで金属には毒が効かないんですか?」


「そうしないと地面が溶けるからじゃ。相性の問題でもあるがのう。」


「そうですか。ありがとうございます。」


「何って言われたの?」


「地面が溶けると困るし、相性も悪いからだって。」


「毒を使いすぎると地面が無くなっちゃうのね…。」


「役にたたない宝箱は無視でいいですよね?」


「いいじゃん、全部開けようぜッ!」


「ここの最高到達層は50階で、敵のLvは200くらいだったそうです。宝箱は復活しますし、全部開けてたら時間が足りませんよ。」


「いらないのは無視で行こう。でも、できれば何があるか教えて欲しいな。」


「エンチャントなしの鉄以下の武器と買えば済むアイテムはまとめてゴミアイテムでいいですか?」


「いいと思うけど、エンチャントなんてあるの?」


「ありますよ。治癒の勇者さんがもっている槍はエンチャントが付いているそうです。」


「そうだぜッ!壊れにくいしちょっと壊れても勝手に直るんだ!」


攻撃用エンチャントが付いてなくて良かったと言うべきか、結局あれは実力なのかと言うべきか…。


「ここにあるのはほとんどゴミアイテムで、無いよりマシな指輪があるのでそれだけ取りに行きましょう。」


ネネリムがテキパキと治癒の勇者を誘導して行った。




「っしゃーッ!お宝だーッ!」


―治癒の勇者が無警戒で宝箱を開けた。


なんか遠くで叫んでいるけど…まぁ、罠があれば先に教えているだろう。


「炎耐性が少しだけ上がる指輪のはずです。お姉ちゃんおねがい。」


「まっかせなさーい!ふんふん、なるほど言う通りね。地面に書いてあげるわ。」


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炎耐性の鉄の指輪 耐久20/20

スキル 炎耐性発動[入門]

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「ハズレかー。いいや、次行こうぜー。」


「真の魔王たる我には装備など無用。」


どれどれ…うわ、役に立たねぇ。


「まぁ、一応防具だから、将太ね。」


「ありがとう…。」


異世界最初の防具がこれか…。まぁ、そんなもんか。あ、サイズ調整はデフォなのね。


「階段はあっちです。行きましょう。」


シミュレーション無双が凄い。




特に問題もなく10階にたどり着いた。霧とシミュレーションがあれば楽勝だ。道中で手に入れた品は以下の通り。


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水属性の鉄の短剣 耐久153/153

基本性能 23

スキル 水属性付与[入門]

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切った相手を水属性にするのではなく、ちゃんと水属性攻撃になる。でも、水属性攻撃[入門]だと、水が出て攻撃できるらしい。紛らわしい…。武器を持っていないマロニカが一応持つことになった。


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連撃の鉄の槍 耐久211/211

基本性能 44

スキル コンボ発動[入門]

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連撃を決めるとダメージが増えるらしい。治癒の勇者が使うと速攻で壊れるらしいので予備武器にするそうだ。


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瞑想の鉄のネックレス 耐久33/33

スキル 瞑想発動[入門]

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瞑想っぽい事をすればMP回復がほんの少し早くなるらしい。防具だけどMP消費の激しいネネリムちゃんにあげた。属性耐性の指輪がこれでもかってくらい出たが全部俺がもらった。入門はたくさんつけないと効果を実感できず、武器を持って戦うには邪魔なのだ。属性耐性の指輪は出現率がやたら高いらしい。

さて、10階で何をしているのかというと、恒例のボス部屋についたみたいなのだ。


「アタシが行くぜーッ!」


言うと思った。なぜ協力して戦うという考えが出てこないのか疑問だが、最初のボスだし小手調べしてもらってもいいだろう。やばかったら介入すればいいのだ。


「大丈夫なの?治癒の勇者よね?」


「攻撃力上げたら俺より強いから大丈夫だよ。」


「いくぜぇぇええッ!疾ッ風ッ迅雷ッ!!」


―ヤギ人間っぽい魔物が槍で貫かれた。


まぁ、そうなるよね…。


「ええ?槍のスキルも持ってるの?」


「もともとあの強さなんだそうだ。」


「なんというリアルチート…。」


「楽勝だったな!次行こーぜッ!」


「いやいや、とりあえず、そろそろ野営の練習をしよう。」


「なんだよ、まだはえ―じゃねぇか。」


「いや、そりゃぁ確かにまだ早いよ?でも、野営の準備したことある人いる?」


ぶっちゃけ俺は何の用意もせず野営していたが、地面が硬かった。ミレイがいなかったらもっと寝辛かっただろう。


―だれも反応しない。


「ないよね?テント張ったりかまど作ったりするのにどれくらいかかるかわからないし、もしかしたら何か足りないかもしれない。だから早めにやっておこう。」


「早く終わったら訓練すればいっか。」


不穏なことを言うのはやめて欲しい。今は昼になった頃だとは思うが、野営で試してみたいこともいろいろとあるのだ。主に風呂とか。


「野営でしたら、小部屋や袋小路など、敵が来る方向が限定されている場所を使うのが主流です。次のフロアでよさそうな場所を見つけました。行きましょう。」


もう見つけたのか、すごいな。


「行こうか。」


塔だから階段を上らなくてはいけないのが地味に面倒だ。



~尋ね人のお知らせ~

俺の大好きな蟹の勇者様が返って来ない。

犯罪者の町の勇者に負けたって聞いたけど嘘に決まっている!!

ああ…俺はこれから何のために生きていけばいいんだ…。

元引きこもりのジョーン・マグナス


~↑この記事出したやつ馬鹿だな~

蟹の勇者様ならデストリンドに行ったよ?お前引きこもってたから知らねーんだろ?

元とかつけてんじゃねーよカス。

あ、俺は荷物纏めたし今からデストリンドに引っ越すから。

匿名希望のファン

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