多彩な攻撃
今日はいつものビルから離れて、大きな公園にやって来た。
公園といっても、目立った遊具はなく、花壇や噴水があるような場所で、時期のせいかアイスの移動販売が来ている。見える範囲にいる人は、親子連れが何組か、学生と思わしく人が1グループ。あとはカップル。
まあ、カップルには、ベンチに座っているわたしたちも含まれているのだけれど。
「この辺も旧世界だと、危険区域だったよね」
「ってことは、レンは来たことないのか」
「ソラの目から見たから、気分的には何度も来たんだけど。結構そのままの公園だよね。噴水は壊れていたけど」
「当時はレンに隠し事できなかったからな」
「作戦中しか、使ってないよ」
「はは、信じてるよ」
本当に信じての言葉なのか、信じてはいないけどそういっているのかわたしにはわからないけれど、誓って使っていない。
他人の秘密が気にならないわけではないが、知らない方が良いという事も多い。特に旧世界は誰がどんな心の闇を持っているのかわからなかったから。心の闇って意味だと今でも、変わらないのかもしれない。
何にしても、ソラがこうしてわたしの隣にいてくれているという事が、答えだろう。
「旧時代と言えば、当時の毒消しとか、現代にあったら大革命だよね」
「当時はいろんな攻撃受けてきたからな。毒、しびれ、幻覚、混乱、眠り」
「毒って、やっぱり今の生物が持つものよりも、強いんだよね?」
「そうなんだろうな。俺はアウィス倒して以降は、ある程度大丈夫なったけど、毒竜の攻撃とかかすっただけでも人は即死だろう」
「それも治してたよね」
「治ってたな。さすがは、イムラが作ったアイテムって感じだ」
ソラが言う通り、天使と戦っていた部隊が使っていたアイテムは、ほぼイムラが作った。
毒も即座に直すし、しびれもすぐにとれるし、すぐに気付けしてくれるから、本当に重宝していた。
「ソラとしては、何が一番嫌だった?」
「毒だろうな。動けば毒回るし、動かないと攻撃くらうしで、きつかった」
「イメージ的には混乱が大変だと思うんだけど」
「敵味方関係なく攻撃するって言っても、イムラにはまず当たらないし、すぐにイムラが治していたし、イムラには混乱利いてなかったみたいだし、そんなでもなかったな。
むしろイムラって、そういった攻撃きくのか?」
「わたしは傍目にしかわからないけど、眠りは効いていたよ。しびれもちょっと動きが鈍くなっていたと思う」
わたしの言葉を聞いて、ソラが珍しく「そうなのか」と落ち込んでいた。
イムラが眠っていた時、ソラも寝ていたから、ソラが知らないのは道理だけれど、そんなに落ち込むほどだろうか。
いや、一つ思い当たる節はある。
「それは、もっと早く知っていたかったな」
「でも、知っていても、意味があったかはわからないと思うんだけど。
ソラって、相手を眠らせる系の技、使えなかったよね」
「それはそうなんだが、知っていたら、もっと楽になっていたかもしれないなとは思う」
後の祭りというべきか、捕らぬ狸の皮算用というべきか、どちらにしても、知っていたところで今がどうなっていたというわけではないだろう。
何せすべては掌の上だったのだから。




